第9惑星ビニル

見た映画の感想を書き綴ります。

この映画宣伝がすごい!2018(後編)

おもしろ映画宣伝まとめ、トム・クルーズばりにがんばっちゃうよ!!

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ダチョウ上島、ワイヤーで吊るされ続けてトム・クルーズのスタント体感(イベントレポート) - お笑いナタリー

ついに後編まで来ましたよ!『この映画宣伝がすごい!2018』

まずは前編と中編をご覧ください。

planetvinyl.hatenablog.com

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海外映画が日本公開される時に繰り広げられるトンチキな宣伝を「おもしろ映画宣伝」と名付け独断と偏見でまとめています。前編でも触れましたが今回は下北沢の本屋B&Bで開催されたトークショーの内容に加筆修正した「この映画宣伝がすごい!2018」ベストテンとなります。

headlines.yahoo.co.jp

中編では第10位から第6位までを発表しましたがついに第5位から第1位の発表です!それではどうぞ!

 

第5位『ランペイジ 巨獣大乱闘

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「ランペイジ」巨大化アワード優勝者・寺田心の感想は「深く考えさせられました」(写真15枚) - 映画ナタリー

受賞理由:とにかくデカい

動物たちがなんやかんやあって巨大化してロック様と一緒に大暴れする映画『ランペイジ 巨獣大乱闘』。その宣伝もとにかくデカい!と感じる案件ばかりでした。

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ジャパンプレミアでは本作のキャチコピーにちなんで「巨大化が、止まらない」アワードが開催され、様々なタレントの方々がエントリーされました。

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成長著しい寺田心くんもノミネート。

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審査委員長はなんと山本リンダさん!「止まらない」繋がり!僕はこの告知をTwitterで見た瞬間にこの企画の勝利を確信しました。

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審査の結果…寺田心くんの優勝でした!なんだそのカッコいいトロフィー!ほしいよ!

 

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ゆるキャラたちが“大乱闘”!蝶野正洋&おのののか、白熱の試合に大興奮 : 映画ニュース - 映画.com

一方ゆるキャラ大乱闘」なるイベントも開催されました。

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情報量が多すぎる!わけがわからないよ!!

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本格的な大乱闘です(ちぃたんは危険すぎるので場外で応援)

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※『ランペイジ 巨獣大乱闘』のイベントの模様です。

 

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通常サイズの930倍!「ランペイジ 巨獣大乱闘」巨大ムビチケが限定発売 - 映画ナタリー

映画もPRイベントも巨大ならムビチケも巨大!通常より930倍のムビチケが発売されました。お値段も12000円とデカい!コレクターズアイテムとして最高ですが本当に買った人がいたのか気になります。

動物園とコラボしてゴリラやワニの様子を30時間生放送するという豪快なPRもありました。賢明な読者の皆さんならご存知かと思いますがこれ『キングコング 髑髏島の巨神』の時にもありました。僕の中で「ゴリラ映画コラボといえば千葉市動物公園という定説が生まれました。

 思わずロック様も日本語で

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ロック様VS.巨獣!『ランペイジ』ノリノリ日本語メッセージ付きの特報公開! - シネマトゥデイ

第6位で紹介した『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』と同じじゃないですかロック様!!

 

第4位『ヴァレリアン 千の惑星の救世主

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セレッソ大阪が映画と初コラボ、『ヴァレリアン』“ブッ飛び”コラボポスターが完成! (2018年3月27日掲載) - ライブドアニュース

受賞理由:これは劇薬!

「これは劇薬!」とは米国新聞紙「The Village Voice」がこの映画を評した時のコメントですがあまりにも的確なので日本版キャチコピーとしてポスターにも採用されました。

theriver.jp

赤字の責任を取り製作会社のCEOが退任とか日本で1億8000万ドル稼げば黒字とか日本公開前からあらゆる意味で話題だった映画『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』の宣伝ももちろん劇薬レベルの案件でした。

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日本語吹き替えタレントを当てるキャンペーン第1弾としてリアーナ演じるバブル役のクイズがありました。「ヒント:有名女性芸人」ということなのでまあ友近さんとかいとうあさことかかな…

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ゆりやんレトリィバァ「ヴァレリアン」リアーナになりきり七変化! : 映画ニュース - 映画.com

正解はゆりやんレトリィバァでした。はい。

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続いてキャンペーン第2弾は三人組の宇宙人ドーガン=ダギーズの吹き替えは誰か?ということなんですが「ヒント:有名な三人組」ということなのでこれは絶対に「おもしろ映画宣伝の帝王」ことダチョウ倶楽部でしょ!もしくは東京03とか、今だとパンサーとかかな?

 

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THE ALFEE、「ヴァレリアン」吹き替え声優に!エイリアントリオ演じる : 映画ニュース - 映画.com

正解はTHE ALFEEでした。

わかるか!!!!予想外すぎるわ!!!!!

ちなみにこのキャンペーンは正解するとオリジナルグッズをもらえるそうなのですがこんな東大合格よりも難しそうなクイズを正解した人がはたしていたのでしょうか…

 

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「ヴァレリアン」リュック・ベッソンが6年ぶり来日、ゆりやんレトリィバァに苦笑(写真25枚) - 映画ナタリー

このカオス極まるメンツがリュック・ベッソン監督来日イベントに集結!これは劇薬!

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ゆりやんが監督にネタを披露したり星の命名権をもらったりとまあ色々とありましたが映画と同じくハチャメチャなイベントでした。

 

第3位『ジオストーム

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B'z新曲が映画「ジオストーム」吹替版主題歌に、監督は「出会うべくして出会った楽曲」(コメントあり) - 音楽ナタリー

受賞理由:なんでもあり

気象操作衛星が暴走して地球が地球が大ピンチなディザスタームービー『ジオストーム』。既視感とフレッシュさがごちゃ混ぜになったとても楽しい映画でしたね。そんな『ジオストーム』の宣伝は本当になんでもありでした。

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【イベントレポート】「ジオストーム」上川隆也、山本耕史がブルゾンちえみの吹替を絶賛 - 映画ナタリー

ブルゾンちえみ上川隆也山本耕史という豪華吹替陣。

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「立ち位置が釈然としない」と男性二人の間に入るブルゾンちえみさん。お二人を「with G」と勝手に命名していました。

 

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気象予報士・森田正光「ジオストーム」は「気象の集大成映画」 依田司は独創性に太鼓判 : 映画ニュース - 映画.com

ディザスタームービーのイベントに気象予報士の森田さんを呼ぶ采配にシビれます。「最近は異常気象自体が増えているので気象庁でも“異常気象”ではなく“極端気象”と呼ぶようになっている」という豆知識まで得ることができました。

 

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前代未聞の映画の実演販売!?「ジオストーム」×レジェンド松下コラボ映像公開 : 映画ニュース - 映画.com

包丁を1日で1億円売り上げたこともある人気実演販売士レジェンド松下さんが『ジオストーム』を通販番組風に紹介するという前代未聞のPR動画。先述したトークショーでこの動画を紹介したところあまりの前代未聞っぷりに客席がどよめいたのを覚えています。なぜこのようなコラボが誕生したのかいまだに謎は解明されていません。とくとご覧あれ!

www.youtube.com

 

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銭湯が異常気象に見舞われた!? 映画『ジオストーム』と寿湯がタイアップ! | 【公式】東京銭湯/東京都浴場組合

東上野の銭湯:寿湯と『ジオストーム』がまさかのコラボ。こんなの誰が予想できたでしょうか。

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地終嵐(ジオストーム)湯という当て字が素晴らしい。

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お馴染みの富士山の絵もジオストーム仕様になっています。こちらは女性背景画絵師の田中みずきさんが描かれたそうです。

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極寒の世界を表現した水風呂や、

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唐辛子入り入浴剤を投入したマグマ風呂などしっかりコラボしてるのがアツいです。

www.youtube.com

ということでB'zからブルゾンちえみ、通販番組や銭湯からぐでたままでとても一つの映画の宣伝とは思えない「なんでもあり」感が最高でした。

 

第2位『ザ・プレデター

 

受賞理由:なんでもやる

プレデターシリーズの最新作『ザ・プレデター』。その映画の素晴らしさ、そして宣伝の素晴らしさは僕の旧ブログで紹介しました。

aquablue-inferno.blogspot.com

ザ・プレデター』の宣伝の魅力はジオストームの「なんでもあり」に対して「なんでもやる」に尽きます。とにかくプレデターさんがあらゆる場所に出向いては暴れたりジェントルに振舞ったりするというアイドルや演歌歌手のドサ周りのような宣伝が最高でした。

内容は先のブログ記事で深く紹介しておりますのでぜひご覧ください。ここではサラリと触れます。

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プレデター風衣装で魅了!CYBERJAPAN DANCERSが応援団就任 - シネマトゥデイ

やはり何度見ても僕の好きな要素しかなくて「僕が企画したのか…?」という錯覚に陥ります。

 女性に優しいプレデターさん…

 

ガストとプレデターがコラボと聞くと何とも奇妙なのですが楽しそうなので別にいいです!

 

 銭湯!アイドル!プレデターある意味2018年を象徴するような一枚だと思います。

 

さて、ここまで発表してきました『この映画宣伝がすごい!2018』。

様々な映画宣伝がありましたがベストテン第1位に輝いたのは……!

 

 

 

 

第1位『ボヘミアン・ラプソディ

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【イベントレポート】レイザーラモンRG、クイーンのすごさをオリラジやオジオズに例えて説明(写真17枚) - お笑いナタリー

受賞理由:リスペクトがある

日本での興行成績がぶっちぎりの『ボヘミアン・ラプソディ』を第1位に選ぶのは少しベタベタ過ぎて恥ずかしいのですが、それでもやはりこの映画の宣伝は良かったと思います。なぜならそこにリスペクトがあったからなのです。

 

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『ボヘミアン・ラプソディ』クイーン俳優たちが念願の来日!鏡割りでお祝い - シネマトゥデイ

例えばこの来日イベントではすっかり恒例となった鏡開き。またいつものやつか~と思う方もいらっしゃるかもしれませんが…

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こちらはクイーン本人たちが1976年に来日した際の写真です。つまりこの鏡開きは本人たちへのオマージュなのです。

このことについて『ボヘミアン・ラプソディ』公式アカウントに報告されたのもいい思い出です。

このイベントで3人が着ている法被も既製品ではなく『ボヘミアン・ラプソディ』のポスターでも印象的な美しいグラデーションが施されていて素晴らしいと思いました。後にブライアン・メイご本人にまで渡った(そして着てくれた)ことも最高でした。

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クイーンのブライアン・メイ、カタカナの名前入り法被を着て自撮り! 「日本で社会現象になっているなんて、夢が叶ったよう」 (2018/12/17) 洋楽ニュース|音楽情報サイトrockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)

しかしちゃんと日本宣伝っぽいところもありました。

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はい、ひょっこりはん!!(タイツ繋がり)

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しかし意外とノリノリなジョー・マッゼロ。

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さらに来日した3人(+立て看板1人)は野点を行いました。

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こちらももちろんクイーン本人たちの再現です。素晴らしい!

ちなみにこのベン・ハーディの立て看板、日本側で急きょ作られたそうなのですが、これを気に入ったメンバーが持ち帰り行く先々で立て看板と遊んではInstagramに動画を上げるという立て看板ベン(#cardboardben)劇場が始まり我々ファンを盛り上げてくれました。詳しくは下記ブログ記事で丁寧にまとまっていますのでご覧ください。

mice-cinemanami.hatenablog.com

俳優が来日できなかった…という悲しみから一転、他の俳優たちのお願い聞いてからたった2時間で立て看板を作った日本側スタッフの働きも素晴らしいし、それに感動したメンバーが立て看板を使ってさらに盛り上げてくれるのが何とも楽しくて、偶発的とはいえこんな宣伝もあるんだな、と印象に残りました。

そして『ボヘミアン・ラプソディ』といえば応援上映です。日本各地で開催され、イベントにはゲストも登壇しました。

news.walkerplus.com

natalie.mu

report.cinematopics.com

これらの記事を見て感じるのは、登壇したタレントさんはコスプレ姿で映画のモノマネをしたりして典型的なおもしろ映画宣伝イベントという感じなのですが、この映画の素晴らしさやマネしたくなるポイントなどを熱く語っているのです。何というか、この映画を楽しんでいる観客側と同じ心理になっているのが見ていてとても楽しくなるんです。

news.walkerplus.com

ちなみに村上佳菜子さんも『ボヘミアン・ラプソディ』のイベントに出てましたよ!まさに2018年は村上佳菜子無双!!

 

というわけでいかがだったでしょうか。

今回はベストテン方式ということでかなり厳選した内容となりました。これ以外もまだまだいっぱいありますし中にはどうしても眉を顰めてしまうような案件もありました。ただ、第1位で取り上げた『ボヘミアン・ラプソディ』のように登壇するゲストが「この映画いいよね!」と愛を語り、観客と向き合って一緒に盛り上げていくような案件を見ると、これは今後の映画宣伝の新しいあり方の一つになるかもしれないな、と感じました。「公開したら終わり」ではないもう一つの可能性があると思いました。

前述したトークショーで僕のこの映画宣伝をおもしろがる趣味について「予告編と劇場公開の間を全力で楽しんでいる」という風に表現されたのがとても印象に残っています。今後は公開後も全力で楽しめるような宣伝が増えるといいな、と思いました。

 

では2019年もファンタスティックな宣伝がいっぱいあることを願って!

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【ワーナー公式】ニュース|「ファンタビ」恒例の鏡開きで公開初日をお祝い!豪華来日キャスト登壇の初日舞台挨拶を実施!

よいしょーー!!

この映画宣伝がすごい!2018(中編)

2018年の映画宣伝も、飛びまぁーす!

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ガリットチュウ・福島、「痛風」と告白も“なりきりロック様”で大ジャンプ成功! - 映画 Movie Walker

 

こんにちは、ビニールタッキーです。

もう始まってますよ!おかしな映画宣伝を勝手にまとめて勝手に称賛して勝手に表彰する「この映画宣伝がすごい!2018」。

このページから見始めた方はまず前編からご覧ください。

前編でも書いた通り、今回は下北沢本屋B&Bで行ったトークイベントの内容を元に加筆修正した「この映画宣伝がすごい!2018」ベストテンとなります。

この中編では第10位~第6位までを発表します。それではどうぞ!

 

第10位『グレイテスト・ショーマン

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チュート徳井・トレエンらが「グレイテスト・ショーマン」オスカー候補楽曲で生ダンス! : 映画ニュース - 映画.com

受賞理由:「興業感が強い」

映画『グレイテスト・ショーマン』は19世紀に実在した興行師P・T・バーナムが主人公のミュージカル映画ですが、国内宣伝も興業感が強い宣伝となりました。

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よしもとはナニワのグレイテスト・ショーマンや!

 

一方バブリーダンスで話題の大阪府立登美丘高等学校ダンス部も参戦!若者へのアピールも完璧だ!

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極めつけは日本のグレイテスト・ショーマンこと秋元康による絶賛コメントCM!

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「グレイテスト・ショーマン」TVスポット公開!秋元康、主人公に強い共感 : 映画ニュース - 映画.com

興行師の映画に本物の興行師を充ててくる手腕には驚きました。しかしこれ見て「よし!グレイテスト・ショーマン見よう!」と思う人がいるかどうかは僕にはよくわかりません!!

ちなみに調べているうちに発見したのですが何故か水道のトラブル解決でおなじみクラシアンともコラボしていました。

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クラシアン×映画「グレイテスト・ショーマン」 "すべての人が輝く"コラボキャンペーン

おそらくクラシアンの社長さんあたりが映画ファンなのでは…と睨んでいます。このキャンペーン、「クラシアン×映画コラボレーション企画 第6弾」ということですので他にどんな映画とコラボしているかご興味がある方は調べてみてください。

 

第9位『ダンガル きっと、つよくなる

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吉田沙保里、五輪目指す親子描いたレスリング映画「ダンガル」に共感「厳しい父だったから今がある」 : 映画ニュース - 映画.com

受賞理由:振り幅がすごい

インドの女子レスリング姉妹の半生を描いた伝記映画。そんなレスリングがテーマの映画を宣伝するのにこれ以上ないくらい完璧な布陣です。金メダリストだらけです。
※ちなみにこのイベントは2018年2月時点ですのでまだ栄監督が在籍しています。


しかも吉田沙保里選手はこの映画に登場する次女バビータ選手と実際に戦った経験もあるというリアルレジェンドっぷり。本人からのビデオメッセージまでありました。

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そんなガチ感あふれる宣伝の一方でお笑いコンビ:アマレス兄弟による初心者のためのレスリング解説というビデオもありました。

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爆ヒット中のインド映画『ダンガル』の魅力がもっと分かる! アマレス兄弟のレスリング講座 - ライブドアニュース

これが意外にも、というか普通にわかりやすい解説動画で感心してしまいます。しかもレスリングのルールはコロコロ変わりやすいということでダンガルの頃のルールに絞って説明するという丁寧さ。こんなに役に立つ宣伝ビデオが今まであったでしょうか。しかもこれ、全部で3本もあります。

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クスっと笑えるうえによく出来ている解説ビデオなのに泣きそうなほど再生回数が少ないので皆さんぜひ見てください。

ちなみにアマレス兄弟は『ダンガル』応援上映にも参加したそうです。

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その一方でちゃんとこういう宣伝もありました。

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“タンクトップ芸人”2トップ、ひょっこり&筋肉ダンスで「ダンガル」熱烈応援! : 映画ニュース - 映画.com

レスリング→タンクトップ→二大タンクトップ芸人という連想ゲームですね。いつものやつです。

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はい、ひょっこりはん

ということで金メダリストとアマレス兄弟ひょっこりはんという振り幅のすごさが印象に残りました。

 

第8位『アントマン&ワスプ

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内田有紀&小杉竜一&宮川大輔「アントマン」新作めぐり“小競り合い”ぼっ発!? : 映画ニュース - 映画.com

受賞理由:大阪のクセが強い

アントマン』ではブラマヨ小杉が、『アントマン&ワスプ』では宮川大輔が吹き替えに参加ということでなぜか関西色が濃い映画となっています。それに加えて今回は来日したペイトン・リード監督、ポール・ラッドエヴァンジェリン・リリーが東京と大阪でファンミーティングを行うことになりました。

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中川大志『アントマン&ワスプ』来日キャストに大興奮 “アントマン愛”を熱弁 | ORICON NEWS

東京は穏やかな雰囲気のイベントでしたが大阪のファンミーティングの様子がこちらです。

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身長約1.5m!“なにわのアントマン&ワスプ”池乃めだかとなるみと奇跡の即興コント 大阪イベントレポート|映画の時間

絵面が強い。

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なんとエヴァンジェリン・リリー池乃めだか師匠の衣装がカブるミラクルが発生。

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また、来日ゲストに大阪の楽しみ方を教えて欲しいとリクエストに、めだか師匠は暖簾をくぐるジェスチャーからの「“邪魔すんで~!”“邪魔すんのやったら帰って~!”“ズコっ!”てするんやで~」と大阪風のコントをレクチャー。エヴァンジェリン、ポール、監督それぞれと3連発のコントを披露し、会場を沸かせた。

新喜劇風のズッコケを完璧にマスターするポール・ラッドを見てさすがコメディ俳優!と感激してしまいました。

ちなみに新喜劇と『アントマン&ワスプ』といえばこんなビデオもありました。

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前述したトークイベントでこのビデオを流したところ、会場のほとんどの人がこのビデオの存在を知らなかったという事態が発生してとても驚きました。異様に気合いの入った素晴らしい味わいのCMだと思っているんですが…たぶん会場が関東だったからだと信じています。しかしなぜ『アントマン&ワスプ』がこれほどまでに関西色が濃いのかいまだによく分かりません。

ちなみに『アントマン&ワスプ』には日本版オフィシャルソングがありましたね。

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「アントマン&ワスプ」オフィシャルソングに人気バンド「WANIMA」の話題曲が起用! : 映画ニュース - 映画.com

このコラボポスターのなんとも言えないおふざけ感が心に残ります。

 

第7位『ヴェノム』

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中川翔子がヴェノムに変身!インパクト大の写真公開 - シネマトゥデイ

受賞理由:かわいい

マーベルコミック界で最悪のダークヒーロー:ヴェノムの単独映画…という触れ込みで登場しましたが宣伝は全体的にほのぼのしていたのが印象的でした。

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中村獅童“全身ヴェノム化”するも息子はノーリアクション? : 映画ニュース - 映画.com

スパイダーマンファンとして有名な中村獅童がヴェノムの吹き替え担当ということで嬉々としてコスプレ姿で登場。以前『アメイジングスパイダーマン2』のPRの時もスパイダーマン姿を披露していましたがやはり歌舞伎役者さんはコスプレに抵抗がないのかな、と思いました。

www.cinemacafe.net

ちなみに日本語吹き替え版の主題歌はUVERworldさんの書き下ろし曲でした。

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UVERworldが映画『ヴェノム』日本語吹替版の主題歌、新曲を提供 - 映画・映像ニュース : CINRA.NET

そんな感じで色々なアーティストの皆さんが出席したPRイベントは何だかよくわからないカオス状態となっていました。

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この全員の立ち位置も服装もバラッバラな写真が大好きです。

そしてヴェノムといえば忘れてはいけないのがかわいさ。最初こそ「最悪」と書かれたおどろおどろしいポスターと残虐性をアピールする予告編で恐怖を煽っていましたが蓋を開けてみれば「ヴェノムかわいい」という感想の嵐。ついには公式アカウントもかわいい評判をまとめたビデオまで公開する始末。

この「最悪→かわいい」への転向が元々考えられていた戦略なのか偶然の産物なのかは分かりませんが、このように観客の感想の傾向を察知してその方向に情報を拡散する方法は上手いな、と素直に感心しました。

あざとかわいいよ!

ちなみにこれも調べていて出てきたのですが京都向日町で開催された激辛グルメ日本一決定戦「KARA-1グランプリ2018」とヴェノムがコラボしていました。なんで?

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第6位『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル

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和製ロック様が通天閣で吠える! 映画「ジュマンジ」ヒット祈願 | NewsWalker

受賞理由:マジジュマンジ

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』の宣伝については#マジジュマンジという宣伝コピーを考え付いた時点で勝利だと思いました。

さて、この映画の宣伝で和製ロック様こと筋肉芸人マサナカジマさんが小象君(小さな像の着ぐるみ)と日本各地を行脚するというキャンペーンツアーがあったことを皆さんはご存知でしょうか。

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全国行脚を終えて東京に戻ってくるとゲームクリアということで『ジュマンジ』の設定と同じく小象君が元の姿に戻るということですが…

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正体は加山雄三さんでした!(ゾウだけに

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加山雄三、乃木坂46・斉藤優里&川後陽菜と「マジジュマンジー!」絶叫 : 映画ニュース - 映画.com

乃木坂46と一緒に「マジジュマンジ~!」

…数年に渡りおもしろ映画宣伝をウォッチしていますがこの組み合わせには度肝を抜れました。いくらゾウつながりとは言えなぜ加山雄三…と思っていたのですが「加山雄三さんはガチゲーマーとして有名なのでゲーム繋がりでは?」という指摘を受けました。そうきたか!!

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ロック様もビデオレターで「ヘイ、ワカダイショー!」

一方で来日したジェイク・カスダン監督、ニック・ジョナス、カレン・ギランと一緒に和製ロック様選手権が開催されました。そんなことに本人たちを巻き込むなよ!

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来日した「ジュマンジ」監督&キャスト、“和製ロック様”選手権を審査!優勝は? : 映画ニュース - 映画.com

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優勝者はガリットチュウ福島さんでした。マサナカジマさんじゃないのかよ!

さらにこの映画を盛り上げるために武藤敬司と娘の愛莉さんがデュエットでオリジナルソングジュマンジ・ロック」を披露!

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武藤敬司、愛娘・愛莉と親子初デュエット 神無月も含めて「3人で紅白目指す」 | ORICON NEWS

プロレスラーとしてお互いをリスペクトしているロック様と武藤敬司の間柄だからこそ実現した最高のコラボだと思います。曲が始まるまでの寸劇も最高なのでぜひご覧ください。

と…盛り上がったところで中編は終了です!既に胃もたれしてる方もいらっしゃるかもしれませんが次回の後編はついに第5位~第1位の発表です!

 

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“ホラー嫌い”オカリナ「ヘレディタリー 継承」は「見なきゃ良かった!」 : 映画ニュース - 映画.com

後編まで震えて待て!

 

この映画宣伝がすごい!2018(前編)

こんにちは、ビニールタッキーです。

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ジャスティス!(正義の味方!)

今年もやってきました「この映画宣伝がすごい!2018」!

そもそも「この映画宣伝がすごい」とは…まずはこれまでの記事をご覧ください。

aquablue-inferno.blogspot.com

aquablue-inferno.blogspot.com

planetvinyl.hatenablog.com

 

海外の映画が日本国内で公開される際に行われる「お笑い芸人によるPRイベント」「旬のタレントをゲストに迎えてのPRイベント」「トンチキな出演俳優来日イベント」「不思議な企業コラボ」「タレント吹き替え」「日本版オリジナル主題歌」等の宣伝群を「おもしろ映画宣伝」と勝手に名付けて勝手に褒めたり表彰したりする催しです。

 

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※おもしろ映画宣伝の例

 

2015年から毎年開催してきたこのイベントですが今年は少し毛色が違います。

というのも実は2019年2月9日に下北沢の書店兼イベント会場の本屋B&Bにて映画宣伝について語るトークイベントを行ったんです!ネットの片隅で壁に向かって一人ブツブツつぶやいていた催し事がついにリアルイベントになったんですよ!

bookandbeer.com

同じくゲストのアメコミライターで映画宣伝にも詳しい杉山すぴ豊さんと一緒に熱く語るというスケールのでかいイベントとなりました。当日はありがたいことに満員御礼の大盛況でした!イベントの様子はねとらぼさんにも記事にして頂きました。皆さん本当にありがとうございました!

nlab.itmedia.co.jp

どうしてこうなったか…という経緯については一旦置いておいて(余裕があったらレポートを書くかもしれません)イベントは2018年のおもしろ映画宣伝をベストテン形式で発表するというものでした。

今回はイベントで発表したベストテンに、イベント内ではご紹介しきれなかった様々な案件もプラスして発表させていただきます。それでは行ってみよう!

まず2018年の映画宣伝には以下のような傾向があると感じましたのでご紹介します。

コラボポスターが多い

コラボポスターはおもしろ映画宣伝の基本ですが今年は特にご当地コラボポスターが印象に残りました。

 

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映画「ダークタワー」と通天閣がコラボ 大阪限定ポスターで - あべの経済新聞

おそらくイドリス・エルバマシュー・マコノヒー通天閣とコラボしているとは知らないと思います。

 

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ご当地名物とマット・デイモンを比較!「ダウンサイズ」ご当地ポスター公開 : 映画ニュース - 映画.com

だいたいが「小さくなるといっぱい食べれる」という発想なのが好印象です。マッド・デイモンも木彫りの熊と並んでいるとは思っていないかもしれません。

 

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レジェンド葛西、ガリチュウ福島、ドアラも「飛びまぁぁす」! 「スカイスクレイパー」ご当地ポスター : 映画ニュース - 映画.com

ドアラさんやくいだおれ太郎はいいとしてスキージャンプの葛西選手が混じってるのがアツいです。

ご当地ポスターの北海道版には、日本を代表する”ジャンプの名手”であるスキージャンプ競技のレジェンド・葛西紀明選手が参戦。美しい飛行姿勢で燃え盛るザ・パールへと乗り込み、「いつもは高層ビルの高さに匹敵するフライングヒルのジャンプ台を飛んでいますが、その高さをスキー無しで飛ぶイメージをしながら撮影に臨みました。さすがの僕もこの高さはイメージするだけで怖いですね。スタッフの皆さんと一所懸命撮影しました!」と撮影を振り返った。

この男、ノリノリである

 

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「TAXi」最新作が「レッツ&ゴー!!」とコラボ!原作者描き下ろしイラスト公開 : 映画ニュース - 映画.com

『TAXi ダイヤモンド・ミッション』と「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」がまさかのコラボ!その層カブるの!?という疑問が湧きますがこしたてつひろ先生自身がTAXiシリーズファンらしいのでいいと思います!

 

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“盗塁王”屋鋪要、「ソウ」監督最新作「ウィンチェスターハウス」に主演!? : 映画ニュース - 映画.com

こちらはホラー映画『ウィンチェスターハウス』と横浜大洋ホエールズ屋鋪要選手のエイプリルフールコラボポスターです。僕はスポーツに疎いため最初はこのコラボを全く理解できなかったのですが後に「屋敷(屋鋪)つながりでは?」という指摘を受けてようやく分かりました。言われれば分かるけど難しいよ!

 

印象的な日本版イメージソング

映画ファンの間では何かと話題になる「日本版イメージソング」も例年通り何件かありました。

 

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B'z新曲が映画「ジオストーム」吹替版主題歌に、監督は「出会うべくして出会った楽曲」(コメントあり) - 音楽ナタリー

ディザスタームービー『ジオストーム』×B'z。監督が絶賛してる感じもいいですね。僕も実際にこの曲が流れる吹替版で鑑賞しましたが、このド派手な楽曲とド派手な自然災害を描く映画の雰囲気がベストマッチングでナイスだと思いました。

 

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E-girls「トゥームレイダー」の日本版主題歌に決定!新曲「DYNAMITE GIRL」書き下ろし : 映画ニュース - 映画.com

トゥームレイダー ファースト・ミッション』×E-girls。大変申し訳ないのですが僕はこのまとめを作るまでこのコラボを忘れかけていました。皆さんはトゥームレイダーE-girlsがコラボしたという歴史的事実を覚えていましたか?いつまでも忘れずにいたいですね。

 

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オンリー・ザ・ブレイブ』×EXILE。この予告編は本当に見てほしいです。ジョシュ・ブローリン主演の骨太な映画の予告編にEXILEが流れると途端に邦画の感動巨編みたいに見えるというマジックを体感できます。僕はEXILEファンですが初めてこれを見たときは少々驚きました。

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リンク先のコメント映像でのTAKAHIROさんの「熱い!とにかく熱い!」というコメントが実際に『オンリー・ザ・ブレイブ』を見た人間のトラウマを呼び起こします。やめて!!!

 

特別映像という宣伝ジャンル

映画本編の映像だけではなく完全に日本オリジナルで撮り下した「特別映像」で宣伝するという手法も増加傾向にある感じがします。皆さんはどう思われるかわかりませんが個人的にはうれしい傾向です。

 

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藤岡弘、隊長がワカンダ王国の謎に迫る! 「ブラックパンサー」PR動画が一定の年齢層の心を鷲掴み - ねとらぼ

ブラックパンサー』×藤岡弘、探検隊という、両方とも大好きな自分にとってはカツカレーのような最高の特別映像です。どんな仕事でも常に本気でこなす藤岡弘、氏へのリスペクトが止みません。ワカンダ、ワカランダ!

 

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「アベンジャーズ」8ビットのRPG風映像公開、アンソニー・ルッソも驚愕(コメントあり) - 映画ナタリー

「映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』8ビットゲーム風日本オリジナル映像」というタイトルのビデオですが…正確に言うとこれは8ビットじゃねえ!と心の中の8ビット警察が暴れるのを抑えながら鑑賞しました。すいません、昭和生まれなので。でもルッソ兄弟が喜んでくれたみたいなので安心しました。

 

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神谷浩史がナレーション!「ミッション:インポッシブル」ゆるかわアニメ公開 : 映画ニュース - 映画.com

声優:神谷浩史のナレーションで『ミッション:インポッシブル』シリーズの概要をゆるかわアニメで説明する特別映像です。ゆるかわと言いつつ意外と再限度が高くて驚きます。しかし『ミッション:インポッシブル フォールアウト』を見た方ならわかると思いますが本編はこれの7兆倍ぐらい緊迫感と恐怖感のある映画でした。

 

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「オーシャンズ8」×「ルパン三世」がコラボ!栗田貫一ナレーション付き特別映像公開 : 映画ニュース - 映画.com

ルパン三世とコラボ!と言いつつ実質クリカンが『オーシャンズ8』のあらすじについて丁寧に教えてくれるビデオです。女窃盗団ならキャッツ・アイとコラボすべきだったのでは…と思いますがそもそも新作アニメがないので仕方ありません。

 

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ブルース・ウィリスが関西弁を話しているように聞こえる不思議…『デス・ウィッシュ』関西弁字幕の予告編! - シネマトゥデイ

これは特別映像というより特別予告編という感じですが…なぜこのような特別映像が作られたのかどなたかご存知でしたら教えてください。

 

サンシャイン池崎が“インクレディブルな”ダンスを披露!『インクレディブル・ファミリー』特別映像公開! | 映画がもっと面白くなる映画情報サイト「ムビッチ」

冒頭の写真でも登場しましたが『インクレディブル・ファミリー』に吹き替えとして参加しているサンシャイン池崎さんのオリジナルダンス「インクレ・ヒーロー・ダンス」のビデオです。こういう使われ方をするということは池崎さんは子どもにめっちゃ人気あるんだな、という学びがありました。おもしろ映画宣伝を追いかけていると映画の情報よりもお笑い芸人さんに詳しくなるという副作用がよく発生します。

 

村上佳菜子さんが大活躍

2018年の映画宣伝といえば元フィギュアスケート選手の村上佳菜子さんが大活躍したということは皆さんご存知かと思います。ご存知ですよね?私が知る限り以下の映画宣伝にゲストとして招待されています。

 

あなたの旅立ち、綴ります

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ダウンサイズ

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追想

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くるみ割り人形と秘密の王国』

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実はこれ以外にも登壇しているのですがそちらについては後述します。それにしても多い!数年前の篠原信一選手や吉田沙保里選手を彷彿とさせる出演数です。(伝わりにくい)

先述したトークイベントで知ったのですがPRイベントの広告塔がスポーツ選手になると大手新聞社や芸能誌以外にスポーツメディアも取材に来るため露出が広がるという効果があるそうです。なるほど、そう考えると篠原選手や吉田選手がよく映画宣伝に呼ばれていたのも納得です。

村上佳菜子さんは実際に記事を読んでみるとどのイベントでも常に爽やかで良いイメージです。写真も華やかでさすがはフィギュアスケート選手という感じです。個人的に村上佳菜子さんは映画宣伝の新たなクイーンという感じなのですがそんな風に思っているのは僕と広告業界の人だけかもしれません。


しまった!2018年の傾向の話だけで長くなりすぎた!というわけで前編はここまで!


今年も例年通り前・中・後編の三部作でお送りします。次回は「この映画宣伝がすごい!2018」ベストテンの第10位から第5位までの発表です!すでにレポート記事でランキングは紹介済みですがさらに深く掘り下げますよ!

 

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柳沢慎吾がエルバ&マコノヒーになりきり?「ダークタワー」モノマネ披露 : 映画ニュース - 映画.com


ウゥー!中編に続くぜ!あばよ!

 

映画感想『クリード 炎の宿敵』そして父になる

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原題:Creed II
製作年:2018年
製作国:アメリ
監督:スティーブン・ケイプル・Jr.
出演:マイケル・B・ジョーダンシルベスター・スタローンテッサ・トンプソン、フィリシア・ラシャド、ドルフ・ラングレン

あらすじ:アポロ・クリードの息子とイワン・ドラゴの息子がボクシングで戦います。

『ロッキー』(1977年)シリーズの正統なスピンオフシリーズであり、今となっては説明不要の大傑作『クリード チャンプを継ぐ男』(2016年)の続編。前作は観るたびに泣く、というより日常でセリフやシーンを思い出すだけで目が潤んできてしまうほど大好きな映画です。

そんな大好きな映画の続編が、あの『ロッキー4』(1986年)で最大のライバルだったイワン・ドラゴ(ドルフ・ラングレン)の息子ヴィクター(フローリアン・ムンテアヌ)とアポロの息子であるアドニスクリードマイケル・B・ジョーダン)が激突するという話だと聞いてシリーズファンとしては「もうその時点でいい映画に決まってるだろ!」と興奮度MAX!!!しかし監督は前作のライアン・クーグラー監督から彼の友人である新進気鋭のスティーブン・ケイプル・Jr.監督にバトンタッチしたということで期待と興奮と不安がゴチャゴチャになった状態で鑑賞しました。

結果としては誇張でもなんでもなく本当に終始泣いていました。ホロホロと泣きながら合掌して「みんな幸せになってほしい」と願いながら鑑賞するという後から思い返すと相当やばい鑑賞スタイルとなってしまいました。

前述した通りドラゴの息子ヴィクターとアポロの息子アドニスの因縁の対決!となるとやはり『ロッキー4』ばりにイケイケでアッパーなトーンの映画になるか!?(ド派手なお手伝いロボットとかジェームズ・ブラウンが歌う入場シーンみたいなのが出るのか!?)と思いきや、ちょっとびっくりするほど静かで切ないドラゴ親子の日常描写にまず胸をつかれます。ロッキーに負けて以降30年以上ドラゴがこんな寂しい生活をしていたなんて…。もちろんシリーズファンなのでドラゴのことを忘れたことはありませんが、彼がロッキーに敗北した後の人生については考えたことがありません。かつては冷徹なサイボーグのようでしたが人生の酸いも甘いも経験して後悔と苦悩と遺恨を全身に刻みつけているかのようなドルフ・ラングレンの老演技に涙が出ます。

このように本作は肉体同士がぶつかり合うボクシング映画でありながら、とても静かで淡々としたトーンで「家族のあり方」や「父と子の関係」について語る映画でもあります。今回アドニス、ドラゴ、そしてロッキーの三者三様の家族模様が描かれます。特にアドニスビアンカテッサ・トンプソン)の肩の力の抜けた、それでいて悩みを抱える夫婦の描写はよかったですね。チャンプになり守るものが増えるアドニスと、妻であり1人のアーティストでもあるビアンカのバランスが良いと感じました。そしてチャンプになることと父親になることは全然違うということを特に丁寧に描写していました。泣き止まない娘を連れて真夜中のジムを訪れるアドニス…あんなに精悍で筋肉質な男が赤ん坊を相手に本当に頼りない姿を晒すのが印象的です。その姿を優しく見守るように映し出される、ジムの窓に描かれたアポロのイラスト。「ダメなパパでごめんな」というアドニスのセリフは、もしかしたら天国のアポロの思う言葉でもあり、ドラゴやロッキーも抱えている気持ちでもあるのかもしれません。

他にも印象的なセリフがありました。ロッキーが家の前のずっと電気が切れたままの街灯を指してこう言います「灯りが点かなければただの棒だ」。もちろんこれはヴィクター戦に対して復讐以外の強い動機がないアドニスを示す暗喩であると同時に、息子と仲違いして喪失感を抱えたままのロッキーを示しています。さらに言えば地位も名声も妻も失って正常な親子関係をも失ってしまったドラゴのことを示しているのかもしれません。消えてしまった灯りを点けるにはどうすればいいか。やはり家族の存在が火を灯すのです。

思い返せば『ロッキー』は一匹狼を気取っていたロッキーがエイドリアンやポーリーやミッキーといった自分を支えてくれる仲間がいることを知り、強くなっていく物語です。チャンプになり野獣を気取っていたアドニスも、ビアンカや義理の母やロッキーといった自分を支えてくれる”チーム”がいると気付き、戦う心を取り戻します。まさに原点回帰という感じで魂の継承を強く感じました。

そして最終的に迎えるアドニスvsヴィクター戦。ロッキーシリーズは回を重ねるごとに勝負の付け方で苦悩している印象があります。単純に勝つだけではなく一度負けた相手に特訓して勝つとか、勝負よりもっと大切な政治的なメッセージを込めるとか、中には試合ではなく場外乱闘で決着するみたいなケースもありました。そういう意味で言うと本作の最終戦の落としどころは本当に素晴らしく、個人的には1作目のアポロvsロッキー戦の「最終15ラウンドまでリングに立つ」にも匹敵するか、それを超えるレベルの最高の決着だったと思います。確かに試合の勝ち負けは付きましたが、アドニスも、ヴィクターも、そしてドラゴやロッキーまでもが全員救済されるような本当に素晴らしい決着でした。あのドラゴの決断は、かの有名な荻昌弘さんの名解説「これは人生「する」か「しない」かというその分かれ道で、「する」の方を選んだ勇気ある人々の物語です」という言葉を思い出します。あのリングサイドをよたよた歩くドラゴは惨めに見えたかもしれません。情けなかったかもしれません。でもあの瞬間、ドラゴも「する」を選んだ勇気ある人になったんです。そしてその決断はロッキーがずっと抱えていた心の傷も救ったんです。

そんな風にドラゴが決めたのはなぜなのか。手負いの獣のようなヴィクターの心を揺り動かしたのは誰なのか。「戦っていても父の声が聞こえない」と言っていたアドニスが最大のピンチに陥ったときに聞いたのは誰の声なのか。まさに家族こそ最大の味方であり心に火を灯す存在なのです。

決着後の静かな静かなエンディング。父親となり改めて自分の父親と向き合えたアドニス。ほんの少しですが関係性が変わったドラゴ親子。そして…”リングに上がるためのたった3段の階段”よりも難しい障壁を乗り越えるロッキー。まるで『ランボー/最後の戦場』(2008年)のラストを思い出すような優しくて安らかな幕切れでした。自分が何者であるかを模索するアドニスと、静かに消えてしまいそうだったロッキーの物語として始まった『クリード』シリーズの続編として実に相応しい映画でした。

 

・『クリード チャンプを継ぐ男

ロッキーシリーズにリスペクトを捧げつつ新世代のロッキーシリーズを切り開いた大傑作です。今いる安定した場所から飛び出したり別の世界に挑戦したりすることを冷めた目で見てしまう若者たちを鼓舞する映画です。

 

・『ロッキー4』

ソ連の科学力の結集ドラゴ!アポロの死!リベンジバトル!全体的に荒っぽい映画ですが冷戦真っ只中に東西融和を訴えるという監督・脚本のスタローンの優しさが感じられて好きな映画です。この映画の「スポーツ科学的にそれはどうなんだ?」という感じの豪快な特訓シーンが本作でもオマージュされているのは少し笑ってしまいました。

 

2018年映画ベストテン

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こんにちは、ビニールタッキーです。

2018年に僕が劇場で見た新作映画は40本ほどでした。旧作も40本程見たので新旧半々ぐらいでしたね。年に100本以上鑑賞する映画ファンのみなさんには遠く及びませんが、僕が2018年に印象に残った映画をベストテンとして挙げてみます。

 

10.オーシャンズ8

とにかく楽しい映画でした。犯罪計画を鮮やかに実行する映画は数あれど、そのメンバーが全員女性というのがまず最高じゃないですか。特にメンバー8人のキャラクターが見事にバラッバラなのが良かったですね。さらに犯罪計画に参加する理由もバラバラなのに妙にみんな気が合って一致団結するのがとても見ていて楽しかった!なんというか、共通の趣味のオフ会で集まってみたらみんな見た目がバラッバラだけど話が異様に盛り上がるあの感じを思い出してグッときました。基本的にはお気楽で肩の力が抜けた娯楽映画なのですがデビー・オーシャン(サンドラ・ブロック)が鏡の前でつぶやく「この仕事は私自身やみんなのためにやるんじゃない。世界のどこかで犯罪に憧れる8歳の女の子のためにやるんだ」というセリフが忘れられません。ちなみに余談ですがこの映画を見た後どうしても我慢できなくてスカジャンを買ってしまいました。

 

9.ヘレディタリー/継承

僕は本当にホラー映画が苦手なのですが勇気を出して見に行って大正解でした。あんなにビビッてたのに鑑賞後は「すげーー!」という驚きと「やったーー!」という高揚感でいっぱいでした。この映画、見てる間も話がどの方向に行くのか全く予測できないのですが最終的に到達したラストが個人的にメチャクチャ好みの話で大団円感すら感じてしまいました。あと公開当時は色々な人に怒られると思ったので書かなかったのですが『ヘレディタリー/継承』は『バーフバリ』みたいな映画だな、と思いました。だって世代を超えて「継承」された「願いは叶う」、というお話じゃないですか。ほら、「王を称えよ!」だし!ラストシーンは『バーフバリ』の滝の水を浴びるシヴァ像みたいな感じでしたよ!…これ以上は怒られるのでやめます。

以前僕が書いた感想はこちらです。

 

8.ブラックパンサー

とにかくかっこいい映画でしたね。アフリカ文化圏に西欧文化圏の流入がないまま高度に成長したら…という想定のもと作られた建築物やガジェットのデザインが素晴らしい。そして忘れられないヴィラン、エリック・キルモンガー(マイケル・B・ジョーダン)!王家の血を引きながらストリートで育ち、やがて故郷に戻り新たな王と対峙する…本来であれば貴種流離譚の主人公のようなキャラクターなのに悲しい過去を持つヴィランという…ああなんて切ないんだ!というかライアン・クーグラー監督いくらMBJのこと好きだとは言え設定盛りすぎでしょ!ありがとうございます!他にも特に強化人間でもないのに異様に強い戦士オコエさんや気は優しくて力持ちの「偉大なるゴリラ」エムバクなどなど忘れられないキャラクターたちも最高です。

 

7.ブリグズビー・ベア

サタデー・ナイト・ライブ」のエキセントリックなコントの中でいつも一歩引いた笑いを生み出すカイル・ムーニーがコント仲間と一緒に主演映画を作ると聞いて見に行ったのですが、本当に優しい優しい素晴らしい映画でした。なぜ人は物語を必要とするのか、物語を作り続けるのか、という物語論をちょっと極端とも言える設定で突き詰めつつ普遍的に語るストーリーが本当に素晴らしいと思いました。これぞ作り手賛歌ですね。「登場人物がみんな主人公に対して優しすぎる」という意見があるみたいですがこんな想像を絶する残酷な体験をした人に優しくするのは当たり前だと思います。少なくとも僕は彼と肩を抱いて笑いあう側の人間でありたいです。あとこれはお願いですが「ブリグズビー・ベア」本編をもっと見させて!


6.カメラを止めるな!

最高に笑いました。劇場全体で爆笑した体験が忘れられません。まだまだネタバレ禁止だと思いますので深くは語りませんが、やっぱりみんなで必死に何かをやり遂げるのは本当に大変だけど本当に面白いよね!と感じました。よく『ブリグズビー・ベア』とセットで語られることが多いのもよく分かります。終始笑える映画なので油断していたらラストでギュッと心を掴まれてボロッボロに泣いてしまいました。子を持つお父さんは絶対に見た方がいいですよ。


5.スカイライン 奪還

この順位に入れたのははっきりいって個人的なゴリ押しです。こんなに作り手のやりたいことと観客が喜びそうなことをサービス精神全開で詰め込んだ映画に感謝を伝えたい。エイリアン!巨大UFO!人体破壊!怪獣バトル!ベトコン!インドネシア最強の格闘技シラット!とこの世で考えうる限り最高な要素しかありません。個人的には『キングコング 髑髏島の巨神』を見た時も同じような感謝の気持ちを感じました。あともうDVDも発売されたので言いますがとにかくNGシーンが最高です。エンドロールでNGシーンが流れる映画は全ていい。そしてこの映画は本編が終わってからNGシーンが流れるタイミングが異様に早い。この書き割り感すらも魅力的な映画です。続編はいったいどうなるのか!!

以前僕が書いた感想はこちらです。


4.ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル

超大作おバカ映画の皮をかぶった最新型の『ブレックファスト・クラブ』。僕は『ブレックファスト・クラブ』形式の映画にとても弱いのですが(最近だと『スパイダーマン ホームカミング』『パワーレンジャー』)こちらはその手の映画の最新型の傑作と言っていいと思います。「他人の立場になって考えてみる」という人生において大切なことを「自分とは全然違う人格のアバターを強制的に割り当てられる」というゲーム要素を通じて表現するという試みが実に鮮やかです。どう見ても気弱なオタク少年が中に入ってるようにしか見えないロック様とギャルが中に入ってるようにしか見えないジャック・ブラックの演技も見事でした。基本的には彼らがジャングルを脱出するためにドタバタする話なのですが時折挟まれるさりげないセリフやふとした心理描写にきちんとした信念のある大人が作った映画であることを感じます。筋肉アクション俳優はキャリアを重ねるとメッセージ性の強い映画に出るようになるという伝統がありますがロック様ことドウェイン・ジョンソンもまさにその道を歩んでいると思います。「雑な映画なんでしょ~?」と思っている人ほど観てほしい映画です。


3.デッドプール2

「最高に笑えて、最高に泣ける映画」と書くととても陳腐に見えてしまいますが本当にそういう映画なので仕方ありません。僕が今年劇場で最も泣いた映画です。実は2回見たのですが「2回目はそんなに泣かないだろう」と思って行ったら展開を知ってるので泣きポイントが増えただけでした。「荒くれどものなけなしの良心による自己犠牲」ってイイですよね…。はっきり言ってギャグは下品だし内容と一ミリも関係ないメタネタばかりですが「大人は何が何でも絶対に子どもを守らなければならない」という芯がズドンと通っているのでとても真摯に作られていると感じました。そして『X-MEN』シリーズといえば人種差別が大きなテーマですが、真正面から差別に対してNOを突きつけるこの映画こそ正統な『X-MEN』映画だと思いました。「デッドプール無責任ヒーローと言いながら優等生すぎる」という意見もあるようですがフィクションの中で無責任ヒーローが優等生にならざるをえないぐらい現実に起きてることの方がやばいという痛烈なメッセージだと僕は考えています。


2.パディントン2

「多様性って楽しいよね!」ということを明るく楽しく、そして時折真面目に語る映画です。「移民が誤解や謀略によって刑務所に入れられてしまう」というストーリーラインは冷静に考えると相当悲惨な話ですが主人公が赤い帽子をかぶった小熊なので楽しく見れるのだと思います。逆に言うとそういうおとぎ話的な見た目だからこそ真っ直ぐなメッセージを描けるのだと感じました。あとオープニングで主要登場人物に突如付加された設定がラストに伏線として全部回収されるのは斬新な手法だと思いました。「それは伏線回収とは言わないだろ!」と吹き出してしまいそうになるんですが同時にビンビンに泣いてしまうというすごい映画でした。ちなみに個人的2018年ベストエンドロールはこの『パディントン2』です。登場人物全員が幸せに包まれる素晴らしいエンディングでした。

 

1.シェイプ・オブ・ウォーター

とにかく素晴らしい映画でした。障害者、同性愛者、黒人女性というこの映画の舞台である1960年代には「いないことになっている」人たちが協力して魚人を助ける姿には涙があふれてしまいます。一方で「本当に恐ろしいのは怪獣よりも人間」という言い回しをまさに体現するストリックランド(マイケル・シャノン)も最高でした。恐ろしい悪役ですが彼もまた世間の提示する「男性性」に拘束されている悲しき人間として描いている点にギレルモ・デル・トロ監督の優しさを感じました。魚人が幽閉される機械的で冷たい実験施設、イライザ(サリー・ホーキンス)の住む部屋、雨漏りする映画館など印象に残る舞台もいっぱいありました。どれもおとぎ話の世界とは程遠い舞台ですが、緻密に計算された色彩デザインと特殊撮影でおとぎ話のように美しい物語を語る手法が本当に見事です。いつまでも色褪せない映画だと思いました。

 

以上です。

こうやってベストテンを挙げてみると自己分析ができていいですね。自分の場合、色んな立場の人たちがわちゃわちゃする映画が好きなのかもしれません。

ここに挙げた以外にもいい映画がいっぱいありました。『インフィニティ・ウォー』はすごかったし『ヴェノム』や『ザ・プレデター』は忘れられないBL映画だったし『ボヘミアン・ラプソディ』はアゲアゲだったし『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』も最高に痺れた!こないだ見た『シュガー・ラッシュ:オンライン』もしみじみよかった…と言い出したらキリがありません!いやー映画って本当にいいものですね。

2019年もいっぱい映画見るぞ~!

 

映画感想『シュガー・ラッシュ:オンライン』インターネットよいとこ一度はおいで

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原題:Ralph Breaks the Internet
製作年:2018年
製作国:アメリ
監督:リッチ・ムーア、フィル・ジョンストン
出演: ジョン・C・ライリー、サラ・シルバーマン、ガル・ガドットタラジ・P・ヘンソン、アラン・テュディック

あらすじ:ゲーム世界の住人ラルフとヴァネロペがインターネットの世界に飛び込みます。

ゲームセンターの中の世界を舞台に、レトロゲームの悪役ラルフと生まれつきバグを持つヴァネロペという居場所のない二人が出会い、かけがえのない友人になるまでを描くディズニー映画『シュガー・ラッシュ』(2012年)の6年ぶりの続編。現実世界と同じくあの騒動から6年が経過したゲームセンターはかなりレトロな雰囲気になっています。相変わらずラルフとヴァネロペは仲良く日々を送っていますが「毎日同じことの繰り返し」「寝ながら運転しても1位になれる」とヴァネロペは退屈気味。一方のラルフは穏やかな日常に満足しており「このままの日々が続いてほしい」と考えています。

そんなある日、ゲーム「シュガー・ラッシュ」の筐体のハンドルが壊れてしまいます。このままでは故障品としてゲームセンターから撤去されてシュガーラッシュの住人たちは消えてしまいます。そこでebayにハンドルが出品されていると知ったラルフとヴァネロペはwi-fiを通じてインターネットの世界に飛び込みます。

2人は何とかしてebayでハンドルを落札しましたが購入する資金がありません。手っ取り早く大金を手に入れるにはネットゲーム「スローターハウス」のレアアイテム「シャンクのスーパーカー」をゲットして換金するといい、と知ります。「スローターハウス」はGrand Theft AutoのようないかにもZ指定っぽい危険な雰囲気のレーシングゲームですが、ここでスーパーカーを巡ってギャングのリーダー:シャンクと派手なカーチェイスを繰り広げているうちにヴァネロペは自由で刺激的なストリートレースに魅了されます。「私がいるべき場所はここだ」とヴァネロペ。「こんな危険な場所から早く帰ろう」とラルフ。仲良しなはずの2人は対立してしまいます。ヴァネロペと元の生活に戻りたいラルフはある危険な策略に手を出してしまい、最終的にインターネット全体を巻き込む大騒動に発展してしまいます。

前作『シュガー・ラッシュ』は見るたびに毎回泣いてしまうほど大好きなのですが、結論から言うと本作でも泣いてしまいました。前作は「自分自身を受け入れることで他人とも分かりあえる」というお話でしたが、今回は「親しくなった者同士が離ればなれになることにどう折り合いを付けるか」というお話でした。

人によってそれは「田舎から都会に行ってしまう友人」や「夢を追って海外に立つ親友」のようなシチュエーションで自身に投影することができますが、僕はどうしても「自分の夢のために家を出て行く子どもとそれを見送る親」のように見えてポロポロと泣いてしまいました。僕は進学をきっかけに田舎を出て以来今も親元から離れて暮らしています。そしてまだ小さいですが、いつか自分から離れてしまうであろう子どもを持つ親でもあります。だから身勝手とも言える決断に至るヴァネロペの気持ちも、離れたくないあまりに常軌を逸した行動に出てしまうラルフの気持ちも分かるんです。だからとてもとてもつらい。

でもね、人間なんてみんな自分勝手なんですよ。思い通りになんていかないんですよ。みんな他人同士なんですから。いつでも誰でも今いる場所からどこか別の場所に行くときは身勝手なものです。そして離れたくないと無理矢理にでも引き止めようとする気持ちも身勝手です。お互い身勝手同士なんですから相手にどうこうしてほしい、じゃなくて自分自身に折り合いを付けることが大切なんです。この映画は設定上はゲームキャラが10年代のインターネットの世界でハチャハチャする映画ですが、その中身は人が生きる上で必ず経験する普遍的な葛藤を描いていると感じました。それは制作陣も強く意識したようです。

「毎年、冬の時期になるとアメリカでは『三十四丁目の奇跡』(1947年のアメリカ映画。クリスマス時期のニューヨークが舞台になっている)を観る人が増えます。あの映画で描かれている世界と現在を比較すると、人々の生活スタイルも、ニューヨークの街なみも、テクノロジーも大きく変化していますが、多くの人があの映画で描かれているストーリーに戻りたくなる。この映画もそんな風になってくれたらいいな、と思っていました」

確かにこの結末の後、ラルフとヴァネロペの友情が続くかはわかりません。「シュガー・ラッシュ」や「フィックス・イット・フェリックス」の筐体だっていつ撤去されるかわかりません。でも我々の人生も同じなのです。何が正しかったのかなんて後でわかることなのです。最後にラルフが見せる安堵とも哀愁とも言えない味わい深い表情を思い出すと「これでよかったんだ」という気持ちになりました。

正直に言うと僕も最初はヴァネロペが下した決断に「後始末をしてないじゃないか」とか「他のゲームの住人たちはどうなるんだ」とか色々思うところがありました。でもこのプリンセスという肩書きが持つ様々なしがらみを、まるでコース上の障害物をバグ技ですり抜けるかのようにかわしてしまう身軽さがヴァネロペらしいと思えるようになってきました。これもまたディズニーが提案するプリンセスの新しい形の一つなのかもしれません。

プリンセス像の再解釈という点で言うとこの映画の最大の見所でもある「Oh My Disney」というウェブサイトで登場するディズニー・プリンセスたちが最高でしたね。アナが「とびら開けて」の歌詞が書かれたTシャツを着ていてそれはいいのかよ!と思ったりモアナが「#SHINEY」と書かれたTシャツを着ていてタマトア好きとしてはうれしい!となったりしました。最初は他のカメオ出演キャラと同様に小ネタ要員なのかな、と思っていたら物語の進行方向を決定づける重要な役目だったことには驚きました。さらに彼女たちにしかできない最高の活躍を見せてくれるのが本当に素晴らしかった!そしてそれがディズニー・プリンセスという立場を使った大きな意趣返しになっているのも最高でした。さすがは『ズートピア』で真正面から多様性に関する物語を作った監督&脚本コンビです。ぜひ劇場で実際に見てください。

印象的だったキャラクターについて書きます。まずは何と言っても最高にかっこいいギャングのリーダーのシャンク。擬似家族的な仲間たちを「ファミリー」と呼ぶ描写が完全に『ワイルド・スピード』を匂わせていて笑ってしまいました。確かにシャンクの中の人(ガル・ガドット)はワイスピシリーズに出演してるけど!しかもこの映画にはヴィン・ディーゼルも出てるけど!(ベイビー・グルート役だけど!!)そして登場するたびに見た目が変わるけど全てがカッコいいイエス姉さん!中の人がタラジ・P・ヘンソンとこれまた抜群にかっこいい人なのが最高です。この二人が友達というのもたまらない!できれば本編でがっつり絡んでほしかった!なんならシャンクさんとイエスさんもプリンセスの部屋に迷い込んでパジャマパーティーしてください!!

脇役キャラもみんな濃くてよかったですねえ。ものしりおじさんことノウズモアの「検索のオートコンプリートをアニメ化するとこうなる」という感じが笑えました。ネットでお金を稼ぐ方法を教えてくれるスパムリーもいい奴でしたね。最初は怪しい奴に見えるけど意外といい奴であることについてフィル・ジョンストン監督は以下のように説明しています。

「ポップアップ広告も、グラフィックやアートスクールを卒業した人たちが仕事でやってるだけであって悪魔ではないよね。ただスパムで生活しなきゃいけないだけでさ」

こういう脇役一人についてもちゃんと思いが込められていることにうれしい気持ちになります。

あとインターネット世界の小ネタについては挙げるとキリがないので気になったやつを箇条書きにします。
ツイッターYouTubeも猫ばっかり
・「スローターハウス」のプレイヤーキャラの動きが最高(走りやジャンプのぎこちなさ)
MCU考察オタクの3DCGアニメ化
・ネットの世界でもプリンセスのお側にいるC-3PO
・オシャレなInstagramにもおもしろ動画のバナーが流れてくるという痛烈なインターネットあるある。
・アルフレッド・モリーナの贅沢な使い方
・というか怪しい仕事をしてるアルフレッド・モリーナにジョン・C・ライリーが会いに行くって完全に『ブギーナイツ』じゃんよ!!
ジオシティーズ
・恐らくNetScapeのローディング画面に出てくるやつであろう巨大な舵…
・スクロールバーが一番下まで行ってあれ?もう終わりなのかな?と思わせといてスクロールバーが小っちゃくなって上に戻るやつ~~~
・おまけシーンその1:うさぎがパン!ってなるのはかわいそう


・おまけシーンその2:これもう子供向けじゃねえな!

以上です。
このように小ネタ、ネットミームイースターエッグ満載のとても楽しい映画なのですが、見終わった後には今は遠くにいる友人や離れた場所に住む家族のことをふと思い出してしまうような切ない映画でした。

 

・『シュガー・ラッシュ

「集団セラピーが出てくる映画にハズレなし」という持論を持っているのですがこの映画の最初に登場する悪役キャラたちの集団セラピーの合言葉が映画終盤でもう一度リフレインするところで毎回ビンビンに泣いてしまいます。壊すことしかできないキャラクターが壊すことで誰かを救うという展開も最高です。こうやって書いてるだけでまた泣きそうになります。

この映画宣伝がすごい!2017(番外編)

こんにちは、ビニールタッキーです。

先日『この映画宣伝がすごい!2017』を書きました。


毎年トンチキな映画宣伝をまとめて『この映画宣伝がすごい!』という形でご紹介していますが、まとめるためにネット記事を巡回している最中に「これは本来の意味ですごい!」「もっと知られてほしい」と感じる宣伝があります。それらをまとめて「番外編」という形で何回かご紹介してきました。


2017年もそういった宣伝がいくつかありましたので『この映画宣伝がすごい!2017(番外編)』としてご紹介します。

まずはこちら!


信頼できる字幕翻訳家」としておなじみの松浦美奈さんが『光をくれた人』のトークイベントに登壇。字幕翻訳の観点から見る映画の魅力について語られていました。

「私たち(字幕翻訳家)は、最初に台本のチェックを兼ねて、これから自分が翻訳するセリフを3秒4秒ごとに印をつけていく“箱を割る”という作業をするんです。ですが、今回は仕事そっちのけで見入ってしまった。翻訳しているときは、セリフがないところは飛ばしてしまうことも多いんですが、この作品はセリフがないところも全部見て、しかも何度も同じシーンを繰り返し見ながら仕事していました」というほど。

松浦氏は「セリフが簡単とか難しいとかではなくて、優れた映画というのは止まらない。どんどんセリフが生まれてくるんです」と独自の“良作の条件”を挙げる。「(優れた映画は)翻訳をやっていても、“また同じセリフが出てきちゃったな。違う言い方しなくちゃいけないわ”っていう風に悩まないで済むんです。アクション映画とか“何度も『Come on.』って言うなよ!”って思うし、出てこない人物のことをセリフで全部説明しちゃう作品はかえって困るんですが、本作は違う」と映像や音楽を含めた表現の豊かさに太鼓判を押した。

この映画に惚れ込んでいる様子がよくわかります。そして字幕翻訳家ならではの視点の話がとても興味深いです。もっとこの話を聞いていたい!と感じました。

松浦さんが過去に手掛けた映画や字幕翻訳に対するこだわりについてはこの記事がわかりやすく面白いのでおススメです。

その映画監督に惚れ込んでいるタレントが登壇するイベントは大体読んでいて楽しい気持ちになります。2017年で言うとグザヴィエ・ドラン監督の大ファンである栗原類さんやクリストファー・ノーラン信者の岩ちゃんこと岩田剛典さんの記事は特に印象に残りました。

特に『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』で日本語吹き替えにキャスティングされたピエール瀧のコメントが個人的に強く印象に残りました。

アナと雪の女王』でオラフの声を担当して以来の声優挑戦となる瀧は、本国版ではマシュー・マコノヒーが演じている、クボとともに冒険をする、物語の鍵を握るクワガタの吹替を担当。瀧は“超が付くほどのライカファン”であり、オファーを快諾したという。

ピエール瀧
今作のオファーはとにかく嬉しかったです。元々ストップモーションアニメーションが好きで、各国の様々な映画を観ていましたが、昨今では特に今回のライカ製作『コララインとボタンの魔女』が凄すぎて大好きでした。想像を超える技術を持ったライカのアニメーションはとにかく別格で、全ての映像、演出において妥協せず、最高のものを届けるためにその環境を作っているライカの懐の深さに感動を覚えますし、リスペクトしています。今回の作品に参加することによって、そのライカの一員になれた事を光栄に思っています。また、日本文化の描写が本当に素晴らしいです。入念な日本の研究によって、細部まで丁寧に日本を再現しています。素直に日本人には絶対見てほしい作品だと思っています。ライカにしか出来ない魔法を、今回の『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』で体験できます。魔法がかかったこの映像世界を是非楽しみにしてください。

めっちゃ熱がこもってる!!

瀧が「超が付くほどのライカファン」だということを初めて知りました。これだけ熱のこもったコメントを見ると「任せて安心だな!」という気持ちになれます。

 

続いては5歳で迷子になった男の子が25年ぶりに生まれ故郷を見つけ出した実話を元に映画化した『LION ライオン 25年目のただいま』の試写会の記事。原作者で主人公のモデルとなったサルー・ブライアリーさんとゲストの寺田心くんの会話が印象に残りました。

心くんはブライアリー氏に「迷子でいるときはどんな気持ちでしたか?」「お母さんと再会したときはすぐにわかりましたか?」などと質問。ブライアリー氏は「人間は強いから前に進もうとするし、宇宙の力が守ってくれているようだったよ」「最初は数秒必要だったけど、顔を見てお母さんだってわかったよ。すごく大切な瞬間でした」などと優しく解答。心くんは「この映画を見て、もっと世界中の友達のことを知りたいって思いました。僕に何ができるのか?と考えたら、知ることが大事だと思いましたし、多くの人にこの映画のことを知ってほしいです」と大人顔負けのコメントで訴え、会場は温かい拍手に包まれた。

本当に素晴らしいコメントですね。来日記念イベントに呼ばれるタレントさんはこうあってほしいと強く感じました。

ちなみに『LION ライオン 25年目のただいま』はもう一つ試写会があったのですがそちらはベッキー大西ライオンが登壇する就活生限定試写会という僕好みのやつでした。

現在、就活中だという男子学生から「ネガティブで落ち込みやすい性格が悩み」だと相談されると、ベッキーは「私もそうですよ」と明かし、「私の場合は落ち込むだけ落ち込んで、あとは前を向いて歩くしかないと自分に言い聞かせる。過去は変えられないですし」と“人生のパイセン”としてアドバイス。マスコミ志望の女子学生には、「もしマスコミ業界に入ったら、(自分に)優しくしてね」と茶目っ気も見せていた。

色々とアツすぎます。

 

続いては『ギフト 僕がきみに残せるもの』のトークイベントです。

ボクシング元WBA世界ミドル級チャンピオンの竹原慎二が5日、原宿クエストホールで行われた映画『ギフト 僕がきみに残せるもの』トークイベントに出席。2014年にステージ4の膀胱がんと診断され、手術後3年が経過しているが「いまはとても元気です」と語りつつも、8月末に検査を控えている身として「検査の前はいつも最悪なことを考えてしまいます」と不安な胸のうちを明かしていた。

映画『ギフト 僕がきみに残せるもの』は、難病 ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症してしまったアメリカンフットボールの元選手スティーヴ・グリーソンのビデオダイアリーを基に制作されたドキュメンタリー映画。病気を告知直後に妻の妊娠を知ったスティーヴが、生まれてくるわが子のために、約4年間に渡って撮影した1,500時間にも及ぶ映像によって構成されている。

作品を鑑賞した竹原は「看病する側、される側の両方の目線で見てしまう」と語ると「やっぱり大切なのは周囲の支え。それがあるから負けないで戦える」と作品に登場するスティーヴと妻のミシェルに深く感情移入したことを明かす。さらに「ボクシングで世界チャンピオンになり、どんな病気だって克服できると思っていたのですが、手術や抗がん剤の治療は絶対無理だと思うぐらいつらかった。それに負けなかったのは家族の力です」とあらためて感謝の言葉を口にする。

ガチンコファイトクラブ世代としてはあの竹原が…!と思わず驚いてしまいますが、同じような体験をしたアスリートだからこそ語れるとても真面目で誠実な感想だと思いました。

 

最後は『ぼくと魔法の言葉たち』の監督来日イベントです。

アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞ノミネート作「ぼくと魔法の言葉たち」のロジャー・ロス・ウィリアムズ監督が来日し、東京・綾瀬にある学習支援教室「東京未来大学こどもみらい園」を訪問した。

映画は、2歳のときに突然言葉を失った自閉症の少年オーウェン・サスカインドが、ディズニーアニメーションを通し、言葉を身につけ、外の世界に適応していく術を学んでいく姿を収めたドキュメンタリー。オーウェンが両親の献身的なサポートで困難を乗り越えながら成長し、社会人として自立した生活を送ろうと奮闘するさまに密着した。

ウィリアムズ監督は、2013年の短編ドキュメンタリー「Music by Prudence(原題)」でアフリカ系アメリカ人監督として初めてオスカーを獲得した人物。この日は、自閉症発達障害を抱える子どもたちがそれぞれ得意とする紙粘土工作や体操、英会話などを通して交流を図った。5人の子どもたちとケーキのデコレーションに挑戦したときには、優しく励ましたりほめたりする一方で、子どもたちから日本語を教えてもらったりと、短い時間で打ち解けた様子で、完成時には全員と笑顔でハイタッチを交わしていた。

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このあと保護者との意見交換会なども行われたそうです。正直に言うとこの記事を読むまでロジャー・ロス・ウィリアムズ監督という方についてよく知らなかったのですがこのイベントの様子を見ていると監督はどんな人なのか、この映画は何を伝えたいのか、誰に対して届けたいのか、ということがとてもよく分かりました。知らないことを知り、興味を持たせるという意味でも素晴らしいイベントだと思いました。

いかがだったでしょうか。

多くの人の目を引くためにトンチキな方向に行きがちな海外映画の国内宣伝ですが、このように送り手側の真摯な姿勢を感じる宣伝もまだまだいっぱいあります。「これだから映画宣伝は~」と十把一絡げで批判するのではなく、素晴らしい宣伝もあることを頭の片隅に置いてほしいと思います。そしてそういう宣伝を見かけたときは拍手を送ってあげてください。送り手も人間であり、全てはクライアントと予算と納期のある仕事なんですから。いい仕事はガンガンほめましょう!

それではまた次回をお楽しみに!