第9惑星ビニル

見た映画の感想を書き綴ります。

Huluの『サタデー・ナイト・ライブ』シーズン46が10月に配信終了しちゃうんですという話

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こんにちは、ビニールタッキーです。

このブログを読まれてる方、または私のTwitterをご覧になっている方ならご存知かと思いますが僕はアメリカのコメディ番組『サタデー・ナイト・ライブ』(略称:SNL)の大ファンです。現在SNLはHuluが日本語字幕付きで配信しています。各回の内容のご紹介の記事などをこれまでに書いています。

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そして今月、SNLの新シーズンであるシーズン48が2022年10月1日からスタートするという発表がありました!やったーーーー!!

うれしい!楽しい!大好き!という感じなのですが悲しみもあります。なぜならここ日本では新シーズンが始まるとHuluから2つ前のシーズンが削除されるからです…何度も言っていますがHuluさん!古いシーズンも見れるようにしてくださいよ!お願いしますよ!

そして今回はシーズン46が2022年10月3日に配信終了という発表がありました。この機会にぜひとも見て頂きたい!ということで振り返って行きたいと思います。もしこの記事で興味を持たれた方はぜひHuluに入ってみて下さい!まずは2週間無料お試し!(突然の宣伝)

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シーズン46 第1回 クリス・ロック

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音楽ゲストはミーガン・ジー・スタリオン。

今やウィル・スミスにビンタされたコメディアンとして有名になってしまったクリス・ロックですがSNL出身で超大人気のスタンダップコメディアンなんですよ。大統領選で盛り上がる中、キツいジョークを交えながら「みんな選挙に行こう」と呼びかけるモノローグは当時絶賛されました。

この回で好きなのはモノマネ女王クロエ・ファインマンによる『ザ・ドリュー・バリモアショー』この当時本当に始まった『ザ・ドリュー・バリモアショー』をそのままコントにするというスピード感ももちろんですが、ニコール・キッドマンリース・ウィザースプーンのモノマネも全部やるクロエの手数の多さに驚きます。ちなみにドリュー本人もこのスケッチにはご満悦だったようでInstagramに感想を投稿しています。

 

シーズン46 第2回 ビル・バー

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音楽ゲストはジャック・ホワイト。

ビル・バーも有名なスタンダップコメディアンですがドラマ『マンダロリアン』を見た方なら「背中にロボットアームを付けてたあいつ」と言ったほうが伝わるかもしれません。この回はコールドオープンで討論会でマイク・ペンス副大統領の頭にハエがとまったという珍事をネタにして「物体転送装置にバイデンとハエが一緒に入ってしまって『ザ・フライ』のようにハエ人間になってマイク・ペンスの頭に止まる」という時事性の強いネタから始まります。ちなみにバイデンを演じているのはジム・キャリーです。

この回は辛口で有名なビル・バーが気まずい思いをするというネタが多くて興味深かったです。昔気質のマフィアが現代的な価値観についていけず「今の御時世そういう言い方はちょっと…」と人種差別的な発言やボディシェイミングな発言を指摘されるスケッチが面白いです。

 

シーズン46 第3回 イッサ・レイ

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音楽ゲストはジャスティン・ビーバー

イッサ・レイはドラマ『インセキュア』や映画『ラブバード』で有名な俳優兼コメディアン。アラサー女子の恋愛、仕事、友情の話…というと白人女性のものばかりというドラマ界に風穴を開けた人です。「実は2020年3月に出る予定だったけどコロナ禍で出れなかった。その当時は宣伝することがあったけど今は何もなくて家でパズルをしてるぐらい」「SNSで攻撃されるのは家でホラー映画を見てるときと似てる。見てる間は怖い!どうしよう!ってなるけどスマホの電源が切れたらコロっと忘れる」とまさにコメディアン的な笑いも含めたモノローグが素晴らしいです。

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この回で印象的なのは地方選挙の特番で黒人の候補者を何が何でも推す弁護士のスケッチ。確かに少数派の意見を政治に反映するためにレプリゼンテーションは大切なのですが、政策や人となりについてもちゃんと注目すべきだという皮肉と知己に富んだスケッチです。(このコントで叫んだ「カニエは最悪!」というセリフが後に揉め事を起こしたりしましたがそれは別のお話)

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シーズン46 第4回 アデル

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音楽ゲストはH.E.R.。

歌姫アデルがSNLに登場!この回はモノローグがとにかく最高です。減量したことについて「コロナで空港の荷物の制限が厳しいから体の半分をイギリスに置いてきた」と言ったり「生放送って緊張する。気をつけてるつもりだけど放送禁止用語をすぐ言っちゃうんだよね。私のグラストンベリーのときの映像を見てみて」とライヴで放送禁止用語を言いまくった映像が流れたりと自身をネタにするのが印象に残りました。さすがは私生活の体験を歌にして共感を呼んだ歌姫です。

この回で面白かったのはアデルがアデルとして『バチェラー』に出ているというスケッチ。折に触れてバカ上手い歌を披露するアデルに他の出演者がうんざりするというコントです。しかしあまりにも上手すぎるのでだんだんみんな歌が聞きたくなるというハッピーなオチもついて最高です。

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シーズン46 第5回 ジョン・ムレイニー

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音楽ゲストはザ・ストロークス

ジョン・ムレイニー回では恒例となった異様に豪華なミュージカル仕立てのスケッチ。今回はニューヨークの土産物屋を舞台にハロウィンの時期ということもあり、レギュラーコメディアンたちが様々な扮装でひどい内容の歌をミュージカル調に歌います。

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こちらもジョン・ムレイニー回ではおなじみになった甥っ子(ピート・デヴィッドソン)が叔父の写真で勝手にミームを作るシリーズ。「写真で一言」的な大喜利スケッチですが、英語圏でよく見かけるミームの典型例を学べるのでとても勉強になります(?)

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シーズン46 第6回 デイヴ・シャペル

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音楽ゲストはフー・ファイターズ

この回はとにかく大統領選挙でジョー・バイデンが勝利したということでお祭り騒ぎのような回でした。コールドオープンでは今シーズンでずっとバイデンを演じてきたジム・キャリーのギャグが炸裂しまくり!特にラストでマーヤ・ルドルフ演じるカマラ・ハリス副大統領と一緒に披露したドナルド・トランプ、お前は負け犬だ〜」というポーズがネットミーム化した結果、事情にあまり詳しくない一部の日本の人たちがこれを本当の大統領の写真だと思って「けしからん!」と怒ったという冗談みたいなことも起きました。

ニュース番組風スケッチ「ウィークエンド・アップデート」も大統領選の結果の話一色。選挙結果を信じないトランプ支持者に対して「みなさんご存じないかもしれませんが第46代アメリカ大統領はジョー・バイデンです」と改めて言うところに笑ってしまいます。「バイデン当選を記念してパリで鐘が鳴りました。『ノートルダムの鐘』の葬式のシーンでも鳴らなかったのに」。

 

シーズン46 第7回 ジェイソン・ベイトマン

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音楽ゲストはモーガン・ウォーレン。

この回はクリスマスシーズンということでその手のネタが多いのが印象的です。クリスマスに子どもたちの手紙を読むサンタとエルフたち。しかしその中に奇妙な手紙が…というスケッチ。エミネムの「Stan」をMVごとパロってサンタの熱狂的ファンの話に仕立てるのがすごすぎます。そして最後に…!というオチも最高です。

再びジェイソン・ベイトマンがサンタを演じるスケッチ。デパートでサンタが子供を膝の上に乗せて「プレゼントは何がほしいんじゃ?」と聞く(それを両親が聞いている)というアメリカではおなじみの風習をコロナ対策でソーシャルディスタンスを取った形で行いますが…コメディアンが派手に転んだりセットをバッタバタ壊す昔ながらのドタバタコメディでこういうのもたまにはいいなーと笑ってしまいました。

 

シーズン46 第8回 ティモシー・シャラメ

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音楽ゲストはブルース・スプリングスティーン&Eストリートバンド。

個人的に大好きな回です。ニューヨーク出身のティモシー・シャラメはモノローグで昔エキストラとして母親が出ていたエピソードを披露。実に適当なピアノ弾き語りもいい感じです。個人的に好きなのはディオンヌ・ワーウィックトークショーのスケッチ。全員が全員誰かのモノマネで登場する中、シャラメはハリー・スタイルズのモノマネで登場します。「ウォーターメロン・シュガーって何?」「オーラルセックスのことだと言う人もいるね」「あらいやだわ」「女性に対するね」「あなた気に入ったわ」とかしょうもない会話をしています。(マシンガン・ケリー役を仲のいいピート・デヴィッドソンがやってるのも良い)

そしてこの回の白眉はシャラメとピート・デヴィッドソン演じるTiktokerラッパーがHIP-HOPの歴史について語り合う番組に出演するスケッチ。二人のZ世代的なチャラいラップ(基本的にYe!とSkrr!しか言ってない)も最高ですしそれを見たクエストラブ(本人)が激怒するという下りが最高です。

 

シーズン46 第9回 クリステン・ウィグ

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音楽ゲストはデュア・リパ。

クリステン・ウィグが故郷のSNLにカムバック!モノローグでは盟友のマーヤ・ルドルフ、そしてケイト・マッキノンと一緒に「マイ・フェイバリット・シング」のめちゃくちゃな替え歌を歌う多幸感あふれる寸劇が最高です。

この回で好きなのは1944年のクリスマスイブにアメリカ兵たちが戦地で慰労会をするスケッチ。個人的にはこのスケッチでボウエン・ヤンの人気が一気に爆発したと思っています。それぐらいこのクリステンと彼の寸劇は素晴らしい!最後に音楽ゲストのデュア・リパが出てくるのも楽しくていいですね。

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シーズン46 第10回 ジョン・クラシンスキー

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音楽ゲストはマシンガン・ケリー

ギャグもシリアスもイケるジョン・クラシンスキーはSNLでも安定の面白さです。経済番組にリモート出演する経済学者の部屋に不気味な双子が現れる…というスケッチでは怪異を当たり前のように受け流すジョンの演技が逆に恐怖と笑いを誘います。

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ジョン・クラシンスキーといえばドラマ『ザ・オフィス』ということでこの手のネタが多かったのが印象的です。ドラマの主題歌に合わせて出演者が歌を歌うコンピレーション・アルバムが出る、というスケッチでは『クイーンズ・ギャンビット』『ストレンジャー・シングス』『マンダロリアン』といった大ヒットドラマの主題歌に適当な歌詞を付けた歌に笑ってしまいます。もちろんジョンは『ザ・オフィス』の主題歌を熱唱。

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シーズン46 第11回 ダニエル・レヴィ

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音楽ゲストはフィービー・ブリジャーズ。

Huluの表記はダニエル・レヴィですがダン・レヴィという呼称の方がよく知られていると思います。ドラマ『シッツ・クリーク』でもおなじみの彼です。今回は社会風刺ネタが多かった印象です。黒人と白人の友人や夫婦が出演するトーク番組風スケッチでは黒人文化のリスペクトがあまりよくない方向に行ってしまっている白人というかなり風刺の強いネタが冴え渡ります。

この回ではLGBTQの若者を支援するIt Gets Betterプロジェクトをコメディにしたスケッチが印象に残りました。いじめを受けているクィアの若者に対して「より良い未来はある」と呼びかけるプロジェクトですが「でも大人になったら別の悩みがあるよ(例:今度はゲイからいじめられた、税金が高い、家庭を持てたがペットが凶暴など)」と呼びかける内容です。そんな社会的意義のある活動をギャグにするのはいかがなものか…と一瞬思うのですがここに出演しているコメディアンは全員実際にクィアであることを公表しています。当事者も多いSNLだからこそギャグにできるというアメリカコメディの層の厚さにグッときながらも笑えるスケッチです。

 

シーズン46 第12回 レジーナ・キング

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音楽ゲストはナサニエル・レイトリフ。

個人的にはHBOドラマ版『ウォッチメン』での主演が忘れられないレジーナ・キング。しかしコメディ演技もバッチリでグッときます。独身女性が自分のタイプの男性を選ぶバラエティ番組風スケッチでは「40代のイタい白人男性」に異様に欲情する女性役で登場。レギュラーコメディアンたちの深刻なイタい男っぷりとそれに興奮するレジーナ・キングに爆笑してしまいます。

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この回はWeekend Updateが最高でした。Qアノン支持者…という謎の女性(ケイト・マッキノン)が「彼らは悪の秘密結社が子供を食べていると主張しているが、どうやって集めて、どこで食べているのか教えてほしい」と言い始めます。実は(と言うほどでもないのですが)この女性は魔女でQアノンの主張を信じていたが全然デタラメばかりで失望しているというネタでした。「最近の子どもはお菓子を食べないのでお菓子の家に近付いてくれない」「代替肉で家を作ってみたら崩壊した」など現代の価値観に魔女は苦労しているという風刺ネタに笑ってしまいました。

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シーズン46 第13回 レゲ=ジャン・ペイジ

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音楽ゲストはバッド・バニー。

この回の観客の熱狂っぷりはすごいです。『ブリジャートン家』で有名なレゲ=ジャン・ペイジはセクシーの権化という感じで彼が何かをするたびに客席から歓声があがるという盛り上がりっぷり。モノローグでは「普段の僕は全然セクシーじゃないんだ。普通の人間なんだ」と言いながらいちいちセクシーがダダ漏れするというギャグが最高です。

『ブリジャートン家』の撮影現場にインティマシー・コーディネーターを呼ぶがいつもの信頼できる人がコロナ濃厚接触者となったため別の人が担当する…というスケッチ。ドラマに出ている役者本人がその作品のコントをやることはよくありますがその中でもかなり下品!でも全力でやってくれる(そしてコントでもセクシーな)レゲジャンのノリが最高です。

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シーズン46 第14回 ニック・ジョナス

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音楽ゲストもニック・ジョナス。

ジョナス・ブラザーズの三男ニックが登場。この回は男性性に関するネタが印象に残りました。シンデレラのパロディスケッチでは王子様が持ってきたガラスの靴が異様に小さいことからシンデレラの一家でさえドン引きする話になっていくのがひねりがあって面白かったですね。

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男友達が集まって独身最後の夜を楽しむバチェラーパーティーで「みんなと並んで勃起するのが夢だったんだ」と歌い上げるスケッチ。本当に下品でしょうもないんですがバチェラーパーティーってセックス云々より男同士の絆を深め合うという奇妙な行事だということを改めて感じました。あとスケッチ全体の雰囲気がなんとなく『プロミシング・ヤング・ウーマン』を思い出すようなシチュエーションで少しドキドキしました。

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シーズン46 第15回 マーヤ・ルドルフ

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音楽ゲストはジャック・ハーロウ。

マーヤ・ルドルフ IS BACK!SNL出身で今も愛されるマーヤ・ルドルフの帰還!さすがは安定の面白さです。著名人が激辛料理を食べながら質問に答えるYoutubeの人気番組「Hot Ones」にビヨンセ(マーヤ・ルドルフ)が出演するというスケッチ。常に完璧でいつも冷静なビヨンセが激辛料理を食べたら…というコントに笑ってしまいました。

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SNLファン的にはたまらないスケッチ「The Maya-ing」。SNLの収録スタジオがあるビル30 Rock自体が数々の記憶を持っているという『シャイニング』風味のコントです。マーヤ・ルドルフのレギュラー時代の相棒コメディアンたちがゲスト出演し、30 Rockの歴史を少し垣間見ることができるスケッチです。

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そして…この回ではどうしても取り上げたい場面があります。Weekend Updateでこの当時アメリカで激化していたアジア系へのヘイトクライム(特にアジア系の老人に暴力を振る人種差別的な犯罪)についてアジア系コメディアンのボウエン・ヤンが語るコーナーです。最初こそ得意のゲイネタで笑いを取りますが「本当はこんなことについて話したくない」「老人を殴る人に対話なんて不可能だ」と真剣な話を始めます。このボウエン・ヤンのエモーショナルな演説はとても評価されました。ぜひ見てほしいです。

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シーズン46 第16回 ダニエル・カルーヤ

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音楽ゲストはセイント・ヴィンセント。

『NOPE/ノープ』の主演でも話題となったダニエル・カルーヤ。映画では田舎の素朴な牧場主を演じていましたがご本人はウィットに富んだ英国男子だということを思い出します。彼が医者を演じるスケッチではコロナワクチンを拒否する家族を説得するクイズ番組が痛烈で笑いました。「はい、ワクチンを打ちます」と答えるだけで賞金が手に入るにも関わらず「ワクチンは信用できない」「ワクチンは危険だとFacebookで知った」「梅毒が入ってない?」と拒否する家族の様子がワクチンを忌避するアフリカ系アメリカ人の姿を戯画化していて興味深いです。

大学生たちのサークルが湖のコテージでバカ騒ぎする企画を立てているとダニエル・カルーヤが「母の日も近いしみんなのママを呼ぼうよ」と持ちかけるスケッチ。最初は「誰が呼ぶかよ!ふざけんなよ!」となっていた仲間たちがだんだんママを呼ぶ派になっていく流れが牧歌的でかわいらしくて最高です。SNLを見ていると日本に比べてアメリカのほうがお母さん、および母の日に対する愛情が深いと感じます。

 

シーズン46 第17回 キャリー・マリガン

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音楽ゲストはキッド・カディ。

この回はかなり傑作です。キャリー・マリガンはモノローグからすでに最高で、アメリカに来るとよくミシェル・ウィリアムズに間違われるという話やパートナーのマムフォード・アンド・サンズのマーカスと夫婦漫才をやったりとジョークもキレッキレでした。

SNLの名物スケッチの一つ、間違い探しのクイズ番組「What's Wrong With This Picture」では見た目は普通の女性なのに明らかにやばい回答ばかりするのが最高です。

こちらのスケッチは放送当時話題になりました。『燃ゆる女の肖像』『アンモナイトの目覚め』などの時代劇レズビアン映画のあるあるを詰め込んだ『レズビアン時代劇』。「主演はノーメイクを貫くストレートの女優2人」「セリフは12行なのに上映時間は2時間半」「異様に暗い」などのあるあるをキャリー・マリガンが圧倒的な演技力で熱演してるのが見ものです。「セックスシーンが生々しいところでこれは男性監督だったと気づく」というキツいジョークに苦笑いしてしまいます。

ちなみにこの回の音楽ゲスト:キッド・カディが登場するMV風スケッチ「Weird Little Flute」(ヒップホップでよく使われる奇妙なフルートの音)にはキッド・カディと仲良しなティモシー・シャラメがなんと友情出演!本当にチョイ役なのに出るあたりに仲良しな感じが伝わります。

 

シーズン46 第18回 イーロン・マスク

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音楽ゲストはマイリー・サイラス

まさかのイーロン・マスクがホスト。この回は映画・ドラマネタが多かった印象です。明らかにケイト・ウィンスレット主演のHBOドラマ『メア・オブ・イーストタウン』をパロった犯罪ドラマ風スケッチ。この手のドラマの「なぜかいつも曇り」「主人公は暗い過去を持つ」などのあるあるとペンシルベニアの印象(田舎っぽい、みんな微妙に訛ってる)をギャグにしています。

もう一つはピート・デヴィッドソンの当たり役チャド(常に無気力だが異様にモテる白人男性)が映画『オデッセイ』のような火星探査基地を舞台に仲間を救うというスケッチ。火星でもテキトーで恐れ知らずなチャドが最高です。さりげなく音楽ゲストのマイリー・サイラスもしっかり出ています。この火星探査を指揮していたイーロン・マスク最後に責任逃れするという点も皮肉が効いていていいですね。

 

シーズン46 第19回 キーガン=マイケル・キー

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音楽ゲストはオリヴィア・ロドリゴ

個人的に大好きなキーガン=マイケル・キーSNLに出てくれてうれしい!ジョーダン・ピールとのお笑いコンビ「キー&ピール」でも有名なキーガンはコメディアンということでスケッチはお手のもの。マペット・ショーでカーミットにツッコミを入れる役のスタトラー&ウォルドーフに本気で注意するセキュリティスタッフのスケッチは笑いました。キーガンの暴れっぷりに大ベテランのキーナン・トンプソンが必死に笑いをこらえているのも最高です。

高校の卒業式で校長先生から「卒業証書授与式ではお静かに」と注意されているにも関わらず自分の子どもや知り合いの子どもが出てくるとガヤを入れまくるスケッチも最高です。こういうガチャガチャした役が似合いますね。ガヤを入れるのはアフリカ系だけかと思ったら中盤でヒルビリーっぽい家族もガヤを入れてくるのが最高です。

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シーズン46 第20回 アニャ・テイラー=ジョイ

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音楽ゲストはリル・ナズ・X。

アニャさんがSNLに!この当時Netflixドラマ『クイーンズ・ギャンビット』が大評判でモノローグでもそのネタを披露してくれました。「まだ『クイーンズ・ギャンビット』を見てない人は今まで何してたの?パンデミックの時はこれか『タイガーキング』を見るかの二択だったじゃない」「このドラマに影響を受けて何百万人もの人がチェスを購入して、そのうちの数十人が実際にチェスを習った」とジョークもキレッキレです。

この回で好きなのはプライド月間が近い、かつ久しぶりのゲイパレード開催ということでその雰囲気を凝縮した「It's Pride Again」ですね。もちろん音楽ゲストのリル・ナズ・Xも参加してのお祭り騒ぎです。しかもプライド月間が企業のCMに使われているという現状を皮肉るギャグも入れているのが最高です。


…ということでザーッと振り返ってみました。こうして振り返ってみるとパンデミックでギリギリの少人数から始まり、途中何回かの客席激減などを経て最後のアニャさんの回では客席の全席解禁と、当時の様子を思い出してしまいます。とにかくこれらすべてが2022年10月3日をもってHuluでの配信が終了してしまいます。ぜひ見てみてください!

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