第9惑星ビニル

見た映画の感想を書き綴ります。

『サタデー・ナイト・ライブ』のシーズン47がHuluで全話見れるから見てくれー!

こんにちは、ビニールタッキーです。

私が常に推してるアメリカの大人気コメディ番組『サタデー・ナイト・ライブ』(以下:SNL)は現在Huluで見ることができます。これまでそのことに何度も言及しているんですがそのたびにSNLってHuluで見れるんだ。知らなかった〜」と毎回反応をいただくので何度でも言います。SNLはHuluで見れます。私が過去に書いた記事は以下の通りです。

2021年10月〜2022年5月まで続いたシーズン47が終了したので現在全エピソードを見ることができます。映画ファン、俳優ファン、そしてアメリカの時事やポップカルチャーに興味のある皆さんにぜひ見てほしい!という願いを込めて全21回を全て見た私がその見どころやお気に入りのスケッチをご紹介したいと思います。

…こう言うと「お前Huluの公式ブログで連載してるからステマで紹介記事書いてるんじゃねーの?」と思われるかもしれませんが全然違います!本当に純粋な気持ちでSNLファンが日本に増えてほしいと願ってるんです!だってスーパー面白いから!毎週誰からも頼まれてないのに必死でコントを聞き取って日本語訳してTwitterで感想をツイートしてるのはファンが増えてほしいからなんです!もっとSNLの輪が広がってほしい!

ちなみに今回はSNLの公式Twitterアカウントが投稿したスケッチの動画を引用する形でご紹介します。(なぜなら公式のYouTube動画は古いもの以外は日本から見れないからです…!)もし気になったスケッチがあったら「これがHuluに入ったら日本語字幕付きで見れるのか〜」と思ってください。入ろう、Hulu!まずは2週間無料お試し!

 

シーズン47 第1回 オーウェン・ウィルソン

2021/10/2放送回。音楽ゲストはケイシー・マスグレイヴス。

英語圏オーウェン・ウィルソンといえばピクサー映画『カーズ』のライトニング・マックイーン。新作の『カーズ4』にアテレコするがセリフがかなりひどい…というスケッチが最高です。メーターとの会話セリフにRワードが入っているのでオーウェンが嫌がるという下りがあって(Rワードとは何かは各自調べて見てください)こういうことを学べるのもSNLのいいところですね。(?)

あとAmazonジェフ・ベゾスに扮して『スター・トレック』風の宇宙旅行に出るスケッチでは弟のルーク・ウィルソンカメオ出演してきて笑えます。

 

 

シーズン47 第2回 キム・カーダシアン・ウェスト

2021/10/9放送回。音楽ゲストはホールジー

ゴシップ的にはある意味伝説となった回ですね。後に交際することとなるキムとピート・デヴィッドソンが出会ったのがこの回です。『アラジン』のパロディスケッチで披露した二人のキスは話題となりました。スケッチの中身自体はペニスに悩みを持つアラジンがジャスミンとの交際に腰が引けているというしょうもないものです

この回はキムがコートニー・カーダシアンに扮したリアリティ番組風スケッチに母のクリスが出てきたり(ややこしい)バチェロレッテ的な番組にジョン・シナクリス・ロックチェイス・クロフォード(『ザ・ボーイズ』のディープ!)、さらにはエイミー・シューマーが出てくるなど異様に豪華で笑ってしまいます。

 

 

シーズン47 第3回 ラミ・マレック

2021/10/16放送回。音楽ゲストはヤング・サグ。

この時ちょうど『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』に出演したことから悪役の素晴らしさについて語ったり、エジプトの移民である彼が住んでいた街はハリウッドから車で10分くらいなのにとてつもなく遠く感じたとかそういう話が聞けてとても興味深いです。こちらは当時最速でコメディに取り入れたであろう『イカゲーム』パロディスケッチ。

シリアスな役ばかりでコメディはやったことがないというラミですが真顔でおかしなことをするというアダム・ドライバータイプのコメディ演技でこの回は今シーズンの中でもかなりお気に入りです。今まで何度かラミのモノマネをしていたピート・デヴィッドソンが今度はラミにモノマネし返されるスケッチや孤高のシンガーアンジェロのスケッチ、そして個人的に好きなのはプリンスの伝記映画のオーディションのスケッチです。ダニエル・クレイグカメオ出演するのもラミとの絆を感じて最高です。

 

 

シーズン47 第4回 ジェイソン・サダイキス

2021/10/23放送回。音楽ゲストはブランディ・カーライル。

SNL出身であり主演ドラマ『テッド・ラッソ』も大好評のジェイソン・サダイキス。レギュラー時代の人気キャラクターだったデビルも久しぶりに復活!「異常気象は俺がやったんだ」「ビットコイン電子タバコも俺が作った。スマホでネットを見てる時に出てくるデカイ広告があるだろ?あれも俺だ」「Qアノンは俺とは関係ないぞ!お前らの妄想に巻き込むな!」「ひどいなコリン!スカーレット・ヨハンソンとの結婚も俺がやってやったのに!」などキレッキレの芸が光ります。

SNLの名物スケッチの一つ、「What's Up With That?」も復活!トーク番組で司会者が豪華ゲストと話している最中に音楽が流れると歌いだしてしまうという名物スケッチ。ジェイソンはこのスケッチでジャージ姿でひたすら踊りまくるという役をもう何年も続けています。さすが!

 

 

シーズン47 第5回 キーラン・カルキン

2021/11/6放送回。音楽ゲストはエド・シーラン。

マコーレ・カルキンの弟でドラマ『Succession』でも人気のキーラン・カルキンが登場。モノローグで「実はSNLに出るのは二度目なんだ。30年前に兄が出た時に一緒に出たんだよ」「その時にキャストに抱え上げられてうれしかったんだ。今回もやってもらえるとうれしいな」という話に感慨深くなります。

やはりコメディ演技も見事。インターネットの契約解除で延々とたらい回しにされるスケッチはこういうのアメリカでもあるあるなんだなーと苦笑いしてしまいます。あとなんとなくですが若い頃のロバート・デ・ニーロに似てる感じがしてぐっと来ました。

 

 

シーズン47 第6回 ジョナサン・メジャース

2021/11/13放送回。音楽ゲストはテイラー・スウィフト

『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』『ザ・ファイブ・ブラッズ』『ラヴクラフト・カントリー』のジョナサン・メジャースがSNLに!SNLの歌うまメンバーであるセシリー・ストロング&ボウエン・ヤンと一緒にブロードウェイミュージカル風に歌って踊るスケッチが特に好きです。(歌の内容は陽気なドラッグ中毒者の話ですが)

また、今シーズンから表舞台にも出るようになった脚本家チームのPlease Don't Destroy(以下:PDD)が手掛けたピート・デヴィッドソンの歌モノスケッチ「3人のダサい童貞」に音楽ゲストのテイラー・スウィフトが登場するというのも豪華で最高です。

 

 

シーズン47 第7回 シム・リウ

2021/11/20放送回。音楽ゲストはスウィーティー

シム・リウはもともとコメディ畑出身ということもあって安定感のある回です。オープニングのモノローグで有名な「マーベルに「そろそろアジア家ヒーローはどう?」とリプライした」話や「売れない頃スパイダーマンの格好で子供の誕生日を祝うバイトをしてた」話など鉄板ネタで笑いを取ります。

同じアジア系であるレギュラーコメディアンのボウエン・ヤンと「アジア系として初めて〇〇したで賞」をどっちが多く持っているか言い争うスケッチは単純な笑いとそういう賞自体を揶揄する意味が同居していて好きです。

 

 

シーズン47 第8回 ビリー・アイリッシュ

2021/12/11放送回。音楽ゲストもビリー・アイリッシュ

音楽ゲストがホストも担当することはたまにあるのですがまさかのビリー・アイリッシュ!演技は苦手と言いつつもTiktokのスケッチでのダンスやクリスマスシーズンということで歌ネタで盛り上げてくれます。ちょいちょい兄のフィニアスが出てくるのも笑えます。

無表情でおかしなことを言うホテルのCM風スケッチでは何度も吹き出しそうになるのをケイト・マッキノンがいじったりして笑ってしまいます。

 

 

シーズン47 第9回 ポール・ラッド

2021/12/18放送回。音楽ゲストはなし。

この頃ちょうどオミクロン株が猛威を振るっていたことからSNLのスタジオのあるNYも通常通りの収録が困難となってしまいました。これが本当に急遽決まってしまったため、有観客の収録どころかキャストを集めての放送すらも不可能に。事前収録したスケッチと過去の名作の再放送で構成され、音楽ゲストのチャーリー・XCXも出演予定がキャンセルに。それでも通算5回ホストを務めた人だけが入れるクラブ「ファイブ・タイマーズ・クラブ」へのポール・ラッドの参加をお祝いするためにメンバーのトム・ハンクスティナ・フェイがかけつけてくれました。キーナン・トンプソンの「出演4.5回おめでとう!」というジョークに笑ってしまいます。

再放送…と聞くとがっかりするかもしれませんが過去の名作を日本語字幕付きで見れるという滅多に無い機会なのでテンションが上りました。スティーブ・マーティンの名作スケッチ「クリスマスの願い」が見れるのも嬉しい限りです。ポール・ラッドもこの爆笑必至な一人語りのスケッチが大好きだそうで何度も見て完璧に覚えたそうです。

 

シーズン47 第10回 アリアナ・デボーズ

2022/1/15放送回。音楽ゲストはブリーチャーズ。

前回の無観客&再放送という特殊編成から一ヶ月後、有観客まで状況は復帰しました。この回のホスト、アリアナ・デボーズは『ウエスト・サイド・ストーリー』などでも有名。明るいキャラクターが不安を払拭してくれてとてもいい回でした。同じくオープンリーレズビアンであるケイト・マッキノンとの夢の共演も最高です。

個人的には『サウンド・オブ・ミュージック』をパロったスケッチの内容がめちゃくちゃなドレミの歌が大好きです。「ファはクイーン・ラティファの最後のファ〜。ラはクイーン・ラティファの最初のラ〜。ティ(シ)はクイーン・ラティファの真ん中のティ〜」のあたりが最高。ダンスも歌も見事!

 

シーズン47 第11回 ウィル・フォーテ

2022/1/22放送回。音楽ゲストはマネスキン。

SNLのレギュラーで当時の同期だったクリステン・ウィグビル・ヘイダーやアンディ・サムバーグはホストとして何度も呼ばれてるのに自分だけが12年間一度もホストに呼ばれてない!という自虐ネタに笑ってしまいます。そしてお祝いに駆けつける盟友クリステン・ウィグ「彼女が出てきた時の方が拍手が大きいぞ!」

彼の当たり役である『ほぼ冒険野郎マクグルーバー』は極度の愛国者という設定ですがコロナ禍ですっかりQアノンになってしまったというスケッチには笑いました。

 

 

シーズン47 第12回 ウィレム・デフォー

2022/1/29放送回。音楽ゲストはケイティ・ペリー

ウィレムおじさん!オープニングのモノローグでは表情が豊かすぎるとよく言われるという話や地元のウィスコンシン州訛りを披露してくれます。スケッチはなぜか男性機能の回復薬のCMや『美女と野獣』のベルの父親の秘めた趣味、自分で自分のアレを咥える方法など異様に下ネタが多いのが印象的です。なぜ?

この回で好きなのは夜に目が覚めるあるある(Spotifyで曲を聞いてたら大音量で広告が流れる、首にしこりがあるのに気付いて気になる、急に痙攣が起きる等)を歌った歌『Now I'm Up』ですね。かっこよく歌うウィレムおじさんが好きです。

 

シーズン47 第13回 ジョン・ムレイニー

2022/2/26放送回。音楽ゲストはLCDサウンドシステム。

この時はちょうどロシアのウクライナ侵攻が始まった時期でした。いつも政治風刺劇のコールドオープンで始まるSNLですがこの回はウクライナ・ドゥムカ・オブ・ニューヨーク合唱団の歌唱で幕を開けました。ジョン・ムレイニーはモノローグで薬物中毒の治療に専念していたという話をジョークたっぷりで披露します。こんなの日本じゃ絶対にないなーと感じます。この回の白眉はPDDの「良性の変異株」ですね。罹るとパリピになれる変異株が出た!というスケッチです。

今回でファイブ・タイマーズ・クラブ入りしたジョン・ムレイニーは豪華ゲストから迎え入れられます。同じくクラブ入りした時にキャストが全然いなかったポール・ラッドが嫉妬してるのも面白い。

 

 

シーズン47 第14回 オスカー・アイザック

2022/3/5放送回。音楽ゲストはチャーリー・XCX。

実はジェイソン・サダイキスの回でちらっとだけ登場したオスカー・アイザックが初ホスト。『ムーンナイト』でMCUの仲間入りしたオスカーが子供の頃に親友と撮影した自主制作映画「アベンジャー」を流す爆笑モノのモノローグは見ものです。

やはり忘れられないのは「リトル・ミートボール・マンの歌」ですね。以前このブログでも触れたサラ・シャーマンのボディホラーコメディの真髄を味わうことができます。前回はスタジオ出演できなかったチャーリー・XCXもこの異様なスケッチに参加しています。一度聞くと頭から離れない…

そしてこの回で最も話題となったのはケイト・マッキノンがフロリダのDon't Say Gay法案について語るコーナーです。ほとんどの場合強烈なコントキャラになりきって登場するケイトが本人として登場。当事者として「この法案っていったい何なの?」と語る話芸を披露します。

 

シーズン47 第15回 ゾーイ・クラヴィッツ

2022/3/12放送回。音楽ゲストはロザリア。

この頃『ザ・バットマン』のキャットウーマン役で話題となったゾーイ・クラヴィッツが登場。全体的に下ネタ多めのスケッチだったのが印象的です。そんな中でも話題となったのはレジなしで自動的にスマホ決済されるスーパーマーケットAmazon Goのスケッチ。白人たちは普通に買い物していますがアフリカ系の人たちは皆「これは罠に決まってる」と警戒するという人種間の感覚の違いについて皮肉がたっぷり効いたスケッチです。

そしてキャットウーマンにちなんでPDDの3人とゾーイが猫を探すスケッチ。なんの前触れもなくニュッと出てくるポール・ダノに笑ってしまいます。

 

 

シーズン47 第16回 ジェロッド・カーマイケル

2022/4/2放送回。音楽ゲストはガンナ。

この回はある意味でとても重要な回でした。この数日前にアカデミー賞で例の大事件がありました。アメリカコメディ界を揺るがすような事態の最中、ホストとして登場したのがスタンダップコメディアンのジェロッド・カーマイケル。しかもこの数日前にゲイであることをカミングアウトしたばかりでした。そんな話題性たっぷりで何を語るか最大級の期待を背負わされた状態でしたが冷静かつウィットに富んだスタンダップコメディを披露しました。正直なところ、これを見るまでジェロッド・カーマイケルについてあまり詳しくなかったのですがこのモノローグ一発で虜になってしまいました。

この回はやはりウィル・スミスネタが多めなのですが、個人的に好きなのは自分の子供をストレートと決めつけないために「ありのままの自分」を示すメッセージが書かれた赤ちゃん服のCM。この意識の高い服を赤ちゃんに着せてる自分は意識が高い、と勘違いしているという点まで描いていて皮肉が効きまくっています。

この回はもう一つ、音楽ゲストのガンナも参加した90分くらいの映画しか見たくないというMV風スケッチ「Short Ass Movies」も傑作です。日本語の解説コラムもあります

 

シーズン47 第17回 ジェイク・ギレンホール

2022/4/9放送回。音楽ゲストはカミラ・カベロ。

ジェイク・ギレンホールは音楽好きとしても有名ですが全体的に歌ネタが多かった印象です。前シーズンで友情出演した際も歌を披露してましたが、今回もモノローグで歌を披露。

色々ありますがあえて一番しょうもないスケッチを選ぶとインスタグラムでいいね!した写真を挙げてなぜいいねしたのか本人に理由を尋ねるクイズ番組「いいね!した理由は?」が好きです。マジでしょうもない。

 

シーズン47 第18回 リゾ

2022/4/16放送回。音楽ゲストもリゾ。

リゾもダブルヘッダー!モノローグでホストになれた喜びを興奮気味に語る姿にこちらもうれしくなります。「放送中にビッチって言った回数の世界記録を作るよ!」という宣言も最高。プロの俳優ではないので途中目が泳いでしまったり何度も吹き出しそうになったりするんですがそんなところもチャーミングでたまりません。しかし音楽パートではバキバキにキマっててカッコいい!こちらはブラック・アイド・ピーズの名曲が生まれる瞬間を捉えたというスケッチ。セシリー・ストロングのファーギーの歌マネが上手い。

リゾの「フルート奏者」「トゥワークが得意」という要素を重ね合わせた「トゥワークをしないとフルートが吹けないオーケストラメンバー」のスケッチはシンプルですがリゾの持ち味が活かされていて好きです。

 

 

シーズン47 第19回 ベネディクト・カンバーバッチ

2022/5/7放送回。音楽ゲストはアーケイド・ファイア

この週はアメリカ全土を揺るがせた人工妊娠中絶の権利を覆す最高裁の草案をネタにしたスケッチや言動が多く見られました。いつもは現代政治の風刺劇から始まるオープニングも今回は約1000年前のとあるヨーロッパの議会が舞台。最高裁の草案で使用されている文言が13世紀のヨーロッパの論文からの引用からだったという事実を元に「医学も発達しておらず、女性の権利も全く存在しないようなこんな古い時代の価値観を現代の法律に適用するんか?」という皮肉を込めたスケッチです。こういった政治色と時事性の強いコメディを作り上げ、ホストである俳優も賛同して取り組む姿勢に尊敬と憧れを感じます。

この回はカンバチさんのコメディ演技が素晴らしく政治的メッセージも皮肉もたっぷり効いているのでシーズンの中でもかなりお気に入りの回です。どれも最高のスケッチなんですが、ここはあえてカンバチさんの美しい歌声が堪能できる「Chuck E. Cheese」を推します。アニマトロニクスのキャラクターショーで有名なピザ屋チャッキーチーズで、機械の故障により店長の趣味で80年代風のテクノポップユニットが代わりにショーを行うというスケッチです。

 

 

シーズン47 第20回 セレーナ・ゴメス

2022/5/14放送回。音楽ゲストはポスト・マローン。

ドラマ『マーダーズ・イン・ビルディング』でSNLレジェンドのスティーヴ・マーティンマーティン・ショートと共演しているセレーナ・ゴメス。二人からのアドバイスや旧友のマイリー・サイラスのモノマネ、さらには今シングルなのでSNLで出会いを求めている(SNLのコメディアンと出演したホストが結婚するということがよくある)、などジョークが冴え渡っているモノローグが最高です。スティーヴ・マーティンも特別ゲストでスケッチに出てくれています。

この回で大人気だったのはNetflixで世界配信されバズっている『はじめてのおつかい』を完全にパロったスケッチ。番組のエフェクトや日本語の字幕まで完璧なことに驚きます。「アメリカでは子ども一人でお使いには行かせられないので、子どものように頼りない人物として「付き合いの長い彼氏」にやってもらいましょう!」という前提がやばい。SNLを見ているとこの「付き合いが長すぎてお母さんと子どもみたいな関係になってしまっているカップル」というネタが良く出てくるんですが向こうでもあるあるなんですね…

 

 

シーズン47 第21回 ナターシャ・リオン

2022/5/21放送回。音楽ゲストはジャパニーズ・ブレックファスト。

ついにシーズン47の最終回!子役時代から活躍するナターシャ・リオンが元カレのフレッド・アーミセンを登壇させたり薬物中毒などの諸問題を明け透けに振り返ったりするモノローグから心を鷲掴みにされます。

そして長年レギュラーだったピート・デヴィッドソン、ケイト・マッキノン、エイディ・ブライアント、カイル・ムーニーが卒業することがこの回の放送前に発表されました。この第21回はそれぞれのお別れのようなスケッチがあってとても感慨深い気持ちになりました。コールドオープンはケイト・マッキノンの当たり役の一つ宇宙人に何度も誘拐されてひどい目にあってるラファティさん。宇宙人と共に地球を去る覚悟を決めた彼女が最後に「地球よ、愛してるよ。ここにいさせてくれてありがとう」と言った時はこんなにしょうもないコントなのに涙があふれるという奇妙な現象が起きました。

 

というわけでシーズン47をご紹介してみました。レギュラー4人の卒業は寂しい限りですが、実はシーズン47は歴代の中でもレギュラーコメディアンが最も多いシーズンでもありました。もちろんコロナ禍で欠員が出ても大丈夫なような措置ですが、その自由度からレギュラーメンバーが欠席してドラマや映画の撮影を行ったりしていました。(よく見るとシーズン47は特定のメンバーが数回に渡って出てこないということがありました)このため今回卒業する4人も人気がなくなったからではなくSNL以外の活躍の場が増えてきたから卒業、ということだとわかります。

例えばケイト・マッキノンアメリカでは異様に人気の高いNetflixドキュメンタリー『タイガーキング』のドラマ化作品に出演。さらにグレタ・ガーウィグ監督の実写版『バービー』にも出演予定です。大忙し!

ピート・デヴィッドソンはキム・カーダシアンの彼氏としてセレブ的な注目が続くことはもちろんのこと、出演映画はA24映画『Bodies Bodies Bodies』、同じくA24&プランBの『Wizards!』、盟友マシンガン・ケリーが監督するコメディ映画『Good Morning』そして自信もプロデューサーとして参加するラモーンズの伝記映画『I Slept With Joey Ramone』でジョーイ・ラモーン役を演じるなどひっぱりだこです。

エイディ・ブライアントはエミー賞にもノミネートした主演ドラマ『shrill』(日本未上陸)が人気に。こちらは終了してしまいましたがリアルサイズの俳優としてメリッサ・マッカーシーやエイミー・シューマーに続くような活躍をしてほしいと願っています。

カイル・ムーニーはここでも紹介した狂気のTVシリーズ『サタデーモーニング・オールスターヒッツ!』がありました。この先もクリエイター&パフォーマーとしてザラついたビデオ映像風のコンテンツを作り出してくれるに違いありません。

 

というわけでSNL出身コメディアンは今後も活躍が予想されます。そんな彼ら/彼女らのキャラクターをより知れるという点でもSNLはオススメです。さらにはホストを務める俳優の素顔やコメディ演技、コント中に思わず吹き出してしまうようなお茶目な一面、そしてその人の持つ社会的・政治的姿勢などなどが見て取れるという点で映画ファンにもオススメの番組なんです。個人的には音楽ゲストのライブショーも今アメリカではこういう人たちがトップランナーなのかー!というショーケースにもなっているので音楽ファンにもオススメです。とにかくアメリカのポップカルチャーに興味がある人はぜひ見てほしいんです!

 

ということでみんな入ろう!Hulu!まずは2週間無料お試し!(2回目)そしてSNLにハマりましょう!