第9惑星ビニル

見た映画の感想を書き綴ります。

「ビニがさ新年会2024」の思い出!

こんにちは、ビニールタッキーです。

2024年1月7日(日)に渋谷の東京カルチャーカルチャーにてトークイベント「ビニがさ新年会2024」を開催しました。

友人であるイラストレーターのぬまがさワタリさん、同じく友人で会を取り仕切ってくれるライターの始条明さんと一緒に好きな映画やドラマについて語るというトークイベントで、発祥は2019年に開催したビニがさ忘年会です。コロナ禍などを挟み約4年ぶりの開催ということで主催者側も「どんな感じだったっけ…」となりながらの開催となりました。

 

めちゃくちゃオシャレできれいな東京カルチャーカルチャー。天井が高くてスッキリしているのが印象的でした。DPZファンとしてはここがあのカルカルか…!と感慨も一入でした。

軽い自己紹介の後、まず僕が披露したのは「この関係性がすごい!2023」です。2023年に見た映画・ドラマ・映像作品で印象に残った関係性について語るというプレゼンです。前述した2019年の忘年会で初披露したものですが、普段から僕がSNSや映画ファンとの集まりとかで語っている「あの二人良かったよね〜」という世間話を大勢の前で披露するという冷静に考えると正気ではないプレゼンです。

全てについては言及しませんが『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』のエドガン(クリス・パイン)/ゼンク(レゲ=ジャン・ペイジ)の内なる善性を見出す関係性、『トランスフォーマー/ビースト覚醒』のノア(アンソニー・ラモス)/ミラージュ(ピート・デヴィッドソン)の生命体の垣根を超えた熱い関係性、『コカイン・ベア』のエディ(オールデン・エアエンライク)/ダヴィード(オシェア・ジャクソン・Jr.)のギャングの義兄弟という建前よりも深い関係性等について特に深く語りました。そして一つだけ映画でもドラマでもない『プロフェッショナル 仕事の流儀 ジブリ宮崎駿の2399日』が入っていますが「宮崎駿高畑勲に関係性を見出そうとする第三者視点の"解釈"が趣深いドキュメンタリー」という話ができて良かったです。

2つ目は僕自身が選ぶ2023年映画ベスト20…には入り切らなかったけどそれぞれの良さがあり忘れられない映画を「2023年の忘れられない映画たち」という形で紹介しました。作品名だけ羅列すると『パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女』『FALL/フォール』『高速道路家族』『マッド・ハイジ』『イノセンツ』『きっと、それは愛じゃない』を紹介しました。こういうのってどこかに書き残したり語ったりしないと自分も忘れてしまうので改めて紹介することができて良かったです。

そして3つ目は「2023年おもしろ映画宣伝ピックアップ」。こちらについてはおそらく数ヶ月後に発表する「この映画宣伝がすごい!2023」でじっくり語ることになるのでお楽しみに取って置きます。ちょっとだけ触れるならば、松島トモ子さんのコメント、ジェフ・カッツプロデューサー、長州力の降霊チャレンジなどの案件は会場に大きな笑いが起きて嬉しかったです。

僕のプレゼンが終わると次はぬまがささんのプレゼンです。詳細についてはぬまがささんの記事をご参照ください。

「私が考えた最強の十二支」で語る、2023年の素晴らしき映画たち!というプレゼンで、動物たちを中心に2023年の映画を振り返るというまさにぬまがささんならではの視点の話で面白かったです。隣で合いの手やツッコミを入れていた人間の感想としては「ぬまがささんがいつも書籍やSNSで描かれている解説イラストをライヴで浴びる最高の体験」という感じでした。細かい引用や小ボケに笑いつつ、真面目な解説部分は丁寧で聴き応えがありました。個人的には『ファースト・カウ』好きとして「西部開拓と牛」の話(ひいては先住民とバイソンの話)や、ロバが象徴する「掘り下げられない歴史」の話など、マジョリティ視点から離れた、少数やマイノリティの立場で見る歴史や動物の話がとても興味深かったです。あと某有名SF小説のネタバレギリギリのネタが出てきた時は僕も全力でぼやかしたりして楽しかったです。(イベント前日にたまたまその小説を読み終えていた自分のファインプレーも褒めたい)

会場後方のフリースペース。お菓子に這い寄る動物が!今回地元の静岡土産としてうなぎパイ東京ラスク(東京と言いつつ伊豆の天城湯ヶ島の工場で作られているれっきとした静岡土産)を持参して行ったのですがあっという間になくなってしまったようで嬉しかったです。

その後は休憩を挟みつつQ&Aコーナーの前に2024年の楽しみな映画の話を少しだけ。ちょうどぬまがささんが応援券を購入して下さった方や会場の方のリクエストに答えてイラストを描く作業に入っていたのでその間を取り持つトークテーマとして良かったと思います。

そして最後はQ&Aコーナー。チケット購入時に事前に寄せられていた質問について壇上にて回答するというコーナーでした。ここではざっくりといくつかご紹介します。

 

Q. 一日どれくらい映画や映像作品を見るか?

→僕の場合は1週間に2,3本見れたら御の字という感じです。これに関連して「日々忙しくて映画館に行ったり映像作品を見たりする時間が取れない」という質問もありましたが、僕も全く同意見です。ぬまがささんが仰っていた「ちゃんと時間を取ってきっちりと見ようとしなくていいのかも」という話がとても良かったです。僕も2時間の映画を見るなら2時間腰を据えて見るのが一番だとは思いますが、時間が取れずネトフリのマイリストに延々と積読状態になってしまうことがよくあります。だったら読書のように少しずつ見るというのもアリなのかな…と思います。実際僕も忙しいとそうしますし。

Q. 何かの続編やあの登場人物のスピンオフが見たい!という作品はある?

アンクル2(かなり無理そうだけど…)、ダンジョンズ&ドラゴンズ2(興収があれだったので厳しいけどクリパはやる気)、イコライザー4(3にファイナルって付けちゃったけどリターンとかリベンジとかレザレクションとか付けてしれっと帰ってきてマッコールさん!)、バッドガイズ2(僕はウルフ/スネーク派ですがぬまがささんはダイアンさんに巨大感情を持つ女性キャラクターが出てきて欲しい!と語っていました)、スパイダーグウェンの単独映画(これ会場でめちゃくちゃ賛同を得られてうれしかった!マイルス君も大好きだけどあんなに魅力的なグウェンの単独映画がないのは勿体無い!)、ワイスピ女性チームのスピンオフ(ミシェル・ロドリゲスネキがやる気。ずっと待っています)、007のパロマ(アナ・デ・アルマス)とノーミ(ラシャーナ・リンチ)のスピンオフ(作ってくださいよ!!)

Q. 映画の中の好きな食事シーンを教えて欲しいです

→最も好きなのは酔拳』のタダ飯食いシーン。今年見た中だとイコライザー3のマフィアが仲良くパスタを食べるシーン。そんな余裕こいてるからマッコールさんにボコされるんだよ!

Q. 映画館で体験した珍事件などありますか?

→この質問をされた方の「例えば私は『女神の継承』を見ている時に席を移動し続けるおじいさんに遭遇しました」という体験談が怖すぎる!と盛り上がりました。珍事件というほどではないのですが地上在住者としてはやっぱりワイスピが公開されるとシネコンの駐車場に停まってる車が全部ワイスピみたいになる現象が好きですね、という話をしました。

Q. こんなおもしろ映画宣伝が見たい!とかありますか?

→こんなこともあろうかと…と時間の都合で省略していた「2024年おもしろ映画宣伝予想」プレゼンを取り出したら笑いが起きて良かったです。そこで披露したんですが『猿の惑星 キングダム』と『キングダム 大将軍の帰還』は何かしらコラボがあると思うんですよね…

そんな感じで気付けば予定の4時間を少しオーバーするほどギリギリまで喋ってしまいました。特にぬまがささんはトークが終わった後も最後までイラストリクエストに答えていてイラストレーターすごい…!と思いました。

現地で頂いた感想やハッシュタグ #ビニがさ新年会 の感想を追ってみると「安心できた」「セーフスペース感があった」という感想があって嬉しかったです。色々なトークイベントがあると思いますが、自分がするなら、明るく笑えて下らなくて、でもホッと安心できて、そこに真面目な問題提起もあるようなものにしたいと常に思っているので本当に嬉しかったです。もちろんぬまがささんの人柄やアキラさんの準備のお陰でもあります。Q&Aの中には「最近の気力の保ち方について聞きたい」という質問がありました。ここ最近国内外で起きている様々なこと、そして2024年の年始に起きた様々なことを含めた質問だと考え、自分自身が心がけていること、SNSとの付き合い方、そしてエンタメの大切さについて真面目に答えました。自分も含め不安を抱えた状態で参加された方も多かったと思うので、我々のトークや雰囲気で少しでも安心できたなら何よりだと思いました。

また「お一人様参加だったけど他の方と映画の話で交流ができた!」という感想もあってめちゃくちゃ嬉しくなりました。まさに自分も田舎在住で誰も仲間がいない映画ファンなのでこうやってみんな集まって「なんだ映画ファンっていっぱいいるんじゃん!」と思えるイベントになったなら何よりです。(事前Q&Aに「コミコンに行くとどこにこんなに映画ファンが隠れていたんだ…ってなります」みたいな話があって本当にそれ…!と思いました)

イベント終了後の打ち上げで食べたキューバンサンド(A.K.A. シェフ 三ツ星フードトラック始めました)&ティッタートッツ(A.K.A. ホーンテッドマンション)。重量級でめちゃくちゃ美味かった。

打ち上げでは「次はこんな詰め詰めじゃなくてゆとりあるイベントにしましょう…」という話になりました。まあ正直なところ久しぶりのイベントですしそこそこ金額高めでもあるので満足度高めにしなければ!という使命感で4時間喋りっぱなしとなってしまいました。

また、もう少し来て下さった人たちとお話ししたかったよね…(参加者のベスト3をもっとじっくり見てお話ししたかった!)とか、黒字化って大変よね…(別にお金儲けのためにやってるわけではないですが今回はスーパーギリギリでした)とか色々と反省点はありましたが次回もまたやりたいねという前向きな結論に至りました。「定期的にお願いします!」というご意見も頂きましたし、次もやりましょうね。ぬまがささん、アキラさん、ありがとうございました!